パナソニック電工杯 第63回毎日甲子園ボウル in NAGAI

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2008.12.23

【甲子園ボウルレビュー】立命館大学パンサーズ、日本一を目指して


IMG_2034.JPG 関西学生代表の立命館大学パンサーズと、関東学生代表の法政大学トマホークス。長居陸上競技場で2年目の開催となるパナソニック電工杯第63回毎日甲子園ボウルは、学生日本一のディフェンス陣を擁する立命が19-8で制し、4年ぶり6度目の大学日本一に輝いた。
 立命は前半にQB松田(大)の2本のTDパスやK砂原のFGなどで、リードを奪うと、第4QにはK砂原が2本目のFGを決めて突き放した。ディフェンス陣では、DB今西が勝負どころで2本のインターセプトを決める活躍が光った。

 
残り3秒。法政の最後の攻撃をしのぎきると、フィールドで屈強な赤豹の戦士たちが両腕を突き上げた。サイドラインでは、年間最優秀選手(ミルズ杯)に輝いたエースRB松森や、アキレス腱断裂のために試合に出場できなかった主将の浅尾らが、冷静に勝利の喜びを噛みしめた。

 
3年前にリーグ4連覇を成し遂げたあと、2年間は2位に甘んじ、甲子園ボウルの一歩手前で涙を飲んだ。
 「負けた卒業生たちがいて、いまがある。去年、一昨年の選手達らと全員で(喜びを)わかち合いたい」。ともに苦しい時代を耐えてきた古橋監督は興奮を抑え切れない。主将・浅尾は「苦しい中、みんなが頑張ってくれた」と胸を張った。

 
鉄壁の守備陣は大一番でも健在だった。関東学生リーグAブロックで、1043ヤードを走った法政のエースRB原をわずか58ヤード獲得に抑え、仕事をさせなかった。RB原がDL陣の間を抜けても、副将LB海島を筆頭とするLB陣の素早い集まりで、ロングゲインを最後まで許さなかった。

IMG_1120.JPG DB今西のインターセプト2本も、流れを大きく引き寄せる一因となった。
 6点リードで迎えた第1Q5分。先制のTDは奪ったものの、TFPのキックを法政ディフェンスにブロックされた後のディフェンス。嫌な展開だったが、DB今西の自身今季初インターセプトで流れは立命に傾いた。直後の攻撃で立命はFGを決めてリードを広げる。
 さらに、圧巻は2本目のインターセプト。DL久司、武知の圧力に耐え切れず、法政QB小田が中途半端に投げ捨てたパスを狙いすましてインターセプト。立命はこの好機を活かし、QB松田がWR尾崎へのTDパスを決めて完全に主導権を握った。
 「努力をすれば結果が付いてくると証明できた」。DB町などスター選手の陰に隠れてきた今西は、甲子園ボウル最優秀選手とNFL特別賞に輝く大活躍を見せ、喜びを爆発させた。

 
最弱と呼ばれたチームが大学日本一まで登りつめた。「自分たちは弱いチーム」。古橋監督は新チームが発足したときから、常に危機感をあおり続けてきた。
 転機が来たのは9月下旬。5月に断裂した左アキレス腱を、復帰間近に迫った主将の浅尾が再び断裂し今季絶望。それでも、松葉杖をつき、毎日練習に姿を現す浅尾に勇気づけられ、チームは一つになった。

 「浅尾を日本一の主将に」。
 全員で誓った約束を果たすまで、あと一戦。1月3日に東京ドームで行われる日本選手権・第62回ライスボウルで、社会人王者のパナソニック電工と日本一を懸けて戦う。
 パナソニック電工には、QB高田やWR長谷川など、かつての立命リーグ4連覇達成の立役者となったOBたちなど、日本を代表する選手たちがそろっている。

 「まだライスボウルという最高の舞台がある。行くからには絶対に日本一目指して勝ちに行く」。浅尾は2万人の観客に宣言した。社会人の強豪相手に真っ向勝負。いまの立命に迷いはない。



記事/濱田直毅(UNN関西学生報道連盟)
写真/松本航(UNN関西学生報道連盟)
編集/畠中隆好(officeNEAR)
※※写真上から、立命試合終了後の歓喜の様子、立命DB#12今西


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