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Road to パナソニック電工杯 第64回甲子園ボウル MAINICHI KOSHIEN BOWL 大学「日本一」決定戦!!

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2009.10.14 関西

<各地中盤戦展望記事vol.2>関西学生アメリカンフットボール連盟

ROAD TO 甲子園ボウルレポート by 関西学生アメリカンフットボール連盟


「中盤の天王山。関西大が立命大を下し、4連勝。リーグ制覇に大きな前進」

 10月12日、2009関西学生アメリカンフットボールリーグDiv1の第4節。リーグ戦中盤の天王山、立命館大学パンサーズと関西大学カイザースの一戦。
 戦前の下馬評通り、ここまで圧倒的な強さを見せつけ3戦全勝(49-3同志社、56-7近畿大、61-10甲南大)で勝ち進んできた立命大。一方、初戦で京都大を圧勝で破り(56-13京都大)、神戸大との守備戦を制し(12-0神戸大)、前節では接戦の末、関学大を下して(17-13関学大)、目下3連勝と波にのる関西大。
 リーグ中盤の全勝対決。ROAD TO 甲子園ボウルを見据えた大一番は、その舞台をEXPOフラッシュフィールドから、京セラドーム大阪に移し、7000人の大観衆を集めて行われた。

 「結局、ダウン更新すらできなかったが、あれで選手の戦う気概が一つになった」(関大・磯和監督)。関西大は試合開始のキックオフで、まさかのオンサイドキックを敢行。これは成功するものの、立命大ディフェンス陣が落ち着いて対応し、ダウン更新を許さない。

1fujimori_3_s.jpg 立命大の先発QBはここまでの3戦と同じく#9松田竜太。昨年のライスボウル覇者・QB#11松田大司はサイドラインに立つものの「調整が出来ておらず、まだ出場できる状態ではない」(立命大・米倉HC)。立ち上がりRB#34橋本のランを軸にオフェンスを展開するが、関西大DL陣が要所を抑え、決定的なドライブを奪えない。
 関西大は、QB#14原口がRB#1藤森、#22松森のランに、WR#7池井、#17高原へのパスを絡めながらボールコントロール。しかしこちらも立命大ディフェンス陣の早い出足に阻まれ、得点のチャンスには至らない。

 序盤から互いにパントの応酬が続く中、第2Qに試合が動いた。
 立命大が敵陣40ヤードに入った第3ダウン10。QB#9松田(竜)の投じたパスを関西大DB#13林がインターセプト。約30ヤードをリターンして関西大が、自陣43ヤードからの攻撃権を獲得する。
 このチャンスにQB#14原口からWR#7池井へのパスでダウン更新し、敵陣46ヤード。その直後のプレーで、RB#1藤森が右サイドライン際を一気に駆け上がり46ヤード独走のTD。関西大が7-0と先制する(TFPキック成功)。

 立命大も反撃する。自陣37ヤードからの攻撃、QB#9松田(竜)がWR#2宜本へパスを立て続けに決めて、敵陣30ヤードへと前進。さらにRB#34橋本のランで一気にゴール前4ヤードと陣地を進める。
 ここからTE#85居林へのTDパスが決まり、7-7(TFPキック成功)。立命大が同点に追いつき、前半を折り返す。

14haraguchi_1_s.jpg 後半の関西大、自陣36ヤードからの第2シリーズ。第3ダウンロングからQB#14原口からWR#7池井に、31ヤードのパスが決まりダウン更新。ここから再び#7池井へのパスで、ゴール前16ヤードと攻め込む。
 さらにQB#14原口が気迫溢れるキーププレーでダウン更新、ゴール前4ヤード。最後はRB#1藤森が1ヤードを押し込んでTD、14-7(TFPキック成功)。5分7秒64ヤードのドライブを勝ち越しのTDで結実させる。

 直後のキックオフで、関西大は再びオンサイドキック。これは失敗に終わるものの、続く立命大のオフェンスをDB#30小原がパスインターセプトで断ち切り、試合のモメンタムを渡さない。

 試合残り時間5分1秒。自陣36ヤードから立命大が最後の反撃。QB#9松田(竜)は、WR#84岡部へのパス、QB#9松田自らのランで連続ダウン更新して、敵陣35ヤード。
 しかしここからの第1プレーで、QB#9松田が負傷退場。急遽、交替出場した1年生QB#12荒木は、一度は4thダウンギャンブルを成功させるものの、2回目の4thダウンギャンブルを失敗。残り時間1分13秒で攻撃権を渡し、万事窮す。

 「悔しいけど負けです」と、立命大の米倉ヘッドコーチ。「相手に上手くコントロールされた。特に相手のディフェンス陣が素晴らしかった。うちの攻撃が封じられ、いままでにないミスも出てしまった」と振り返る。

1012finish.jpg 関西大は29年ぶりの立命戦勝利。同時に61年ぶりの甲子園ボウルにむけて大きな前進を果たした。
 試合を通じて要所での集中力が光った関西大。磯和監督は「うちには特別な能力を持ったプレーヤーがいない。全員が"勝ちたいんや"という気持ちで挑戦した。たとえ個々のポジションで力負けしても、チーム一丸で戦った結果」と、選手の健闘を褒め称えた。
 ROAD TO甲子園ボウルへの大きな一歩だ。「ここからも一つひとつ、取りこぼしのないとようにしっかりと戦っていきたい」。これで関西大は4連勝。第3回大会以来の甲子園凱旋まで、あと3つとなった。


記事/畠中隆好(officeNEAR)
撮影/近森裕加(UNN関西学生報道連盟)




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