<関西学生リーグ最終節 総評>関大、全勝で単独優勝 関西学生リーグDiv.1最終節、関西大学が甲南大学を倒し、全勝で単独優勝を果たした。残るは西日本代表決定戦、東海代表の名城大と29日に対戦する。関大は61年ぶりの甲子園ボウルに王手をかけた。 試合開始56秒、RB藤森の16ヤードTDランで先制した関大。甲南大にはほとんど攻撃を許さず前半を大きくリードして折り返した。後半に入ってからはパス中心の攻撃。今季大きく成長したQB原口のパスで着実に点を重ね、44-7でリーグ7戦全勝を果たした。 関学、立命に勝ってから、全勝までの3試合は長かった。前節で同志社に勝利し、同率優勝以上が確定した時も選手の表情に油断はなかった。応援席などが優勝で盛りあがっても、「この試合(甲南戦)を勝つことしか考えてなかった」と主将のLB大館。全勝だけを信じて、みんなで走ってきた。 この試合では2本のTDを決めたエースRB藤森は「やっと優勝が実感できた」と満足した表情。西日本代表選手権でも関大旋風を巻き起こし、甲子園ボウルという大舞台に進んで欲しい。関学、宿敵立命倒し2位 6年連続の優勝決定戦であった関学-立命。今年はいわゆる「消化試合」になってしまったが、勝利をつかんだ関学にとっては最終戦にふさわしい試合となった。 関学の先制点はギャンブルプレーから生まれた。第1Q、QB浅海からWR柴田へのパスが決まりTD。その後もQB加藤からWR萬代へのTDなどが決まり、着実に加点。立命のディフェンスをものともせず、2年ぶりに快勝。昨年の雪辱を果たした。「立命がおるから、頑張れるんや」と鳥内監督は話す。また一方で立命のQB松田(大)は「立命に入ったら、関学は絶対勝たなあかん相手」と認識している。長年の宿敵であり、良き戦友である関学、立命。今年の屈辱を来年、優勝をいう形で晴らしたい。京大、入替戦を回避 昨年3位の神戸大と昨年4位の京大がまさかの入替戦回避を懸けたサバイバルマッチ。敗北したチームが一部入替戦に出場、京大にとって創部初となり、注目の一戦だった。 第1QにQB桐原からWR中村のパスが成功した京大。その後も、2人のコンビでTDを奪い、差を広げた。第2Qからは除々に差を縮まれたが、逃げ切って入替戦出場を回避した。 QB桐原は昨季から攻撃の中心を担い、今年は主将としてチームを背負って臨んだ1年だったが、今年は成績がふるわなかった。 「自分がやりたいことを思いっきりやってほしい」と桐原は後輩に思いを託した。記事/大喜多理沙(UNN関西学生報道連盟)撮影/関西大-甲南大戦:稲垣祐希(UNN関西学生報道連盟) 関学大-立命大戦:阪西直登(UNN関西学生報道連盟)編集/畠中隆好(Office NEAR)