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トピックス 2013.12.19  
日大かく戦えり。〜成長する次世代へ託す主将・岩井の想い。不死鳥復活のスタートとなる日。

成長する次世代へ託す主将・岩井の想い。不死鳥復活のスタートとなる日。

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 「下級生にプレッシャーをかけすぎないように、笑顔でやってきた」という主将・岩井だが、試合終了直後の整列では笑顔を保つことはできなかった。2年ぶりの甲子園の舞台で、日本大学フェニックスは1990年から遠ざかっている大学王座を掴むことはできなかった。

コイントスで前半の選択権を獲得した日大はレシーブを選択。最初のプレーでQB#19高橋(遼)がパスを投じようとしたが、関学の主将DL#91池永にサックを許す。「あれは自分たちOLのミス」と岩井が振り返ったプレーでパントに追い込まれると、続く関学のノーハドル攻撃の前にずるずると後退する。ゴール前まで攻め込まれながらもなんとかしのいだが、続く関学の攻撃では先制のFGを許す。


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「サックは試合の流れ、相手に立ち向かう気持ちはあった」と内田監督。「高橋はおもいっきりやってくれたと思う」と主将・岩井。

関学ディフェンス陣のプレッシャーを感じながらも、果敢にパスを投じ続けたQB高橋(遼)だが、試合の立ち上がりから7回連続のパス失敗。その影響もあり日大は第1Q、4回の攻撃シリーズでダウン更新すら奪えない状況に抑え込まれる。

第2Q、関学QB斎藤のパスで前進を許し、TDを与えた直後の攻撃でQB高橋(遼)のランで初のダウン更新。「あのあたりから手ごたえを感じ始めた」と岩井。

続くシリーズでは高橋(遼)やRB#34髙口のランでボールを進め、最後はK#11有輪が26ヤードのFGを決めて反撃の狼煙をあげ、後半に入る。

前半は10失点を喫した守備だが、ゴール前の関学ラン攻撃を止めるなど「守備は悪くなかった」(岩井)。

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第3Q、反則でピンチを招くもDL#97宮田のロスタックル、LB#41趙のQBサックでFGの3点にとどめ、2TDで逆転という状況で最終Qに突入した。

その最初のプレー、QB高橋(遼)の投じたパスが捕球体制に入ったWR#26岩松の手を僅かに逸れて、関学DB#14大森の手の中へ。ここで得た攻撃権をFGに繋げた関学は、続く攻撃シリーズでTDを奪い、日大を突き放す。


残り時間2分26秒でまわってきた最後のドライブ。QB高橋(遼)がスクランブルで19ヤードをゲインするも、そのプレーで負傷退場。代わって登場したQB#13西澤が2つパスを成功させるも、日大はQB高橋(遼)をフィールドに戻す。

「彼の将来を考えると、途中で代えるという選択肢はなかった」という内田監督の期待に応えたQB高橋(遼)は、試合終了のプレーでWR#22松尾(海)へ4ヤードのTDパスを通し、一矢を報いた。

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最後のTDは来年につながるか、と問われた高橋(遼)は「あのプレーは、松尾さんで、、」と4年生を気遣ったが、岩井は「(高橋は)ようやってくれた、ありがとうと言いたい」と1年生QBに感謝を述べた。

「勝たせられなかったですけど、あいつらには次がある。自分たちにできなかったことをやって欲しい」と岩井。「よくやったと言ってもらえるように、、」と消え入りそうな声であとが続かなかった高橋(遼)。

その想いを「全てが、全てで相手が上回っていた」(岩井)。「ウチ(が5連覇した時)もそうだったが、3連覇というチームの力を感じた」と内田監督。

今日芽生えた若い力が、関学から大学王座を奪い取る力に成長してくれることを期待したい。



記事と写真;松川達也(関東学生アメリカンフットボール連盟)

編集;畠中隆好(officeNEAR/甲子園ボウルPJT)



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