Raad to 甲子園ボウル:ニュース
トピックス 2014.12.19

関学、かく戦えり。 聖地4連覇の偉業なる  さらなる高みへ、蒼き戦士達の挑戦

再び青と赤に染まった甲子園。2年連続で関学、日大が雌雄を決することとなった第69回毎日甲子園ボウルは、関学が55-10と攻撃力を見せつけ、4年連続27回目の優勝を果たした。

試合開始は、日大のフェイクが利いたキックオフから。リターナー田中のジャッグルがあり、うまく陣地を返せず、自陣19ヤードからの攻撃となった。

それでも、今季猛威をふるった関学の高速ノーハドルオフェンスが甲子園でも躍動する。WR木下が18ヤードのレシーブで幕を開けると、QB斎藤のキープ、RB鷺野、橋本のランなどであっという間に敵陣深くへ侵入する。最後はRB橋本のダイブで先制のTD。今年の関学の強さを象徴するようなドライブで、まず試合の主導権を握る。

さらに相手のパント処理のミスからボールを奪うと、またもRB橋本が22ヤードのTDランを決める。

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 14-0とリズムを作っての第2Q。主将RB鷺野が魅せる。赤青の混戦から抜け出し、39ヤードを駆け抜けそのままエンドゾーンへ。3本目のTDで、さらにリードを広げる。主将は自らのランプレーでチームを鼓舞し、大舞台でも攻守とものびのびとプレーを展開していく。

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その後は日大K有輪のFG、途中から交代出場したQB高橋のTDで10点を返されるも、関学もK三輪が今年成功率100%のFGで3点を加え、橋本もこの日自身3本目のTDを決め、前半を終えて31-10と関学がリードする展開に。


 後半はディフェンスも負けじと、観衆を沸かせる。2QBサック、3インターセプトと、反撃したい日大を完全に封じこんだ。若手も多く不安要素もあった今年の関学守備陣だが、いまや隙のない守りを甲子園でも発揮。強力な日大の攻撃も再三パントに追い込まれ、次第に関学のワンサイドゲームへ。

第3Qでも、関学は地上戦主体の攻撃を継続させる。鷺野がこのQに2本のTDを決める活躍を見せ、ダメ押しの追加点。最終第4Qに入るとQBを伊豆に代え、フレッシュな戦力を投入に、なおもエンドゾーンを目指し進軍する。結局伊豆の3ヤードTDランと、K三輪の40ヤードのFGでさらに10点を追加した関学が、ファイナルスコア55-10と日大に快勝した。


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 昨年のチームカラーとはうって変わり、攻撃主体となった今年の関学。甲子園でもそのスタイルを遺憾なく発揮し、通算27回目の学生王者に輝いた。QB斎藤はパス173ヤードに加え、自身のラン12回で70ヤードを稼いでいる。また集大成を見せるべくこれまでにない積極的なキープで、その意志の強さ、頂点への執念を表現した。

またこの試合で目立った地上戦の立役者であるRB橋本は、98ヤード3TDと大暴れ。甲子園ボウルMVPに選出された。橋本はまだ2年生、将来の関学を担う存在であることは間違いない。彼にとってもこのMVPは、自身のさらなる成長の糧となろう。

 年間最優秀選手・ミルズ杯に輝いたのは主将のRB鷺野。「今年はひたすら真の日本一になるためにやってきた。これまで3年間負け続けている社会人に勝って、最後の最後に笑って終わりたい」と、既に彼の眼はライスボウルに向いていた。2015年1月3日、今年関学が掲げた"Challenge"を完遂するために、社会人王者の富士通フロンティアーズに全てを賭けて挑む。


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記事;上田哲也(rtv)
http://rtv-live.org/

写真;P-TALK
http://www.p-gallery.jp/stm_shimizu.html

編集;畠中隆好(officeNEAR/甲子園ボウルPJT)

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