east01関東代表チーム

関東代表・早稲田大学BIG BEARS

一丸で掴む悲願の日本一

関東学生リーグ戦(リーグ戦)を全勝優勝で飾り、3年ぶりに帰ってきた7度目となる大舞台。創部から88年の歴史で一度も届くことがなかった悲願の日本一へ。早大BIG BEARSは甲子園ボウル4連覇中の絶対王者・関学大に挑む。

今年のチームスローガンは『一丸』。チーム内で日本一に対する熱量に差があった昨年までの反省から、OL#55亀井主将が決定した。シンプルな言葉ではあるが、200人近い大所帯が一つになることは容易なことではない。それでも、亀井主将を中心に上級生が行動で示し続けた。シーズンが深まるにつれて、選手・スタッフ・コーチは確かに一つになっていった。

 オフェンスはOLに注目していただきたい。亀井主将も含め、5人中4人が高校時代は野球部に所属していたというOLユニット。春シーズンの立命大との定期戦では11回のランプレーで獲得ヤードがわずか「7」という屈辱的な数字に終わったが、合宿ではどのポジションよりも厳しい練習を積み重ね、基礎からランブロックを磨いてきた。その甲斐あって、秋のリーグ戦ではラッシュでリーグトップの1試合平均232ヤードを記録するなど、「ランオフェンスの早稲田」と称されるまでに成長を遂げた。関西学生リーグDIV.1最優秀選手であるトゥロターを中心とした破壊力抜群の関学大DLに対し、どれだけ早大OLが勝負できるかがポイントとなる。

そんなOLがこじ開けた走路を駆け抜けるのが、RB萩原、RB安村、RB花宮の3人。一人がレギュラーに固定されることはなく、技術の萩原、力強さの花宮、アジリティの安村といった三者三様の強みがあり、場面ごとに使い分けられている。パスユニットは低学年時から早大の司令塔としてチームを牽引してきたQB#12國元と圧倒的な足の速さと球際の強さが魅力のWR#8佐久間の活躍が勝敗を大きく左右するだろう。

一方、今季の早大ディフェンスは個々の裁量が大きいさまざまなアサイメントを用いて、相手にプレッシャーをかけてきた。注目は日本人離れの巨体からサックを連発するDL#99山田。リーグ戦最終節では法大の同点を狙ったトライフォーポイントをブロックするなど、法大オフェンスを最前線で封じ込め、3年ぶりの関東制覇に貢献した。それに加えて、小柄ながらも闘志あふれるプレーが魅力のLB#斧田、リーグトップのインターセプトを記録した経験豊富のDB#間瀬といった4年生の奮闘がカギとなる。

 

3年前の甲子園ボウルではQB柴崎やWRブレナンといったタレントを擁していたが、あと一歩のところで日本一に届かなかった。その景色を間近で目撃していた当時の1年生が、今日、甲子園に帰ってきた。髙岡監督や亀井主将は今季のチームに当時のようなスタープレイヤーはいないと言うが、チーム一丸となって「負けない早稲田」を作り上げた。すべてを懸けて挑む大舞台、頂点からの景色を知らない雑草軍団が絶対王者の牙城を崩せるか。


記事:安齋健(早稲田スポーツ新聞会)
写真:早稲田スポーツ新聞会
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