全日本大学アメリカンフットボール選手権

パナソニック電工杯 第64回毎日甲子園ボウルオフィシャルサイト

Road to パナソニック電工杯 第64回甲子園ボウル MAINICHI KOSHIEN BOWL 大学「日本一」決定戦!!



QB #4 山口 圭司

 スター揃いの法政大オフェンスの司令塔として活躍する2年生QB#4山口。昨季はルーキーながらスターターの座を獲得し、クラッシュボウル、甲子園ボウルという大舞台で苦楽を味わってきた。その甲子園ボウルでは試合終盤に、ピッチミスやパスインターセプトを奪われるなど、山口にとっては苦い経験となったはずだ。
 リーグ6戦目の日体大戦後には「QBがしっかりしてれば楽に試合をできた」とコメントし、QBとしての責任感、そして昨季の甲子園ボウルでの悔しい経験を無駄にしまいという強い意志が感じられた。山口はこの1年その悔しさをバネに力をつけ、昨季に比べパス精度に磨きがかかっている。リーグ戦を通して、パス成功率71.4%という大記録を残し、関東学生リーグのQBレイティングでは、堂々の1位に輝いた。
 法政大の黄金時代を築き上げたQB菅原(現・相模原ライズ)と比べられ続ける運命にある法政大のQB。そのプレッシャーの大きさは計り知れない。2度目となる甲子園ボウルという大舞台で、それらの重圧に打ち勝ってチームをライスボウルへと導き、日本一という悲願を達成できるかは山口の出来次第といっても過言ではない。山口の右手から放たれるダ円球が法政大の未来を決める。




CB #27 竹腰雄太

 最後尾からチームを鼓舞するCB#27竹腰雄太はDB陣の現状をこう語る。「去年は4年生が出ていたので、代が替わって経験の少ないメンツがやっていかなければいけなかった」。この言葉通り、今季のDB陣は昨季ほど個人能力が高いとはいえない。しかし、そのような周囲からの雑音をものともせず、竹腰は奮闘してきた。
 リーグ戦では、インターセプト2回とファンブルリターン1回と、ターンオーバーで大きな活躍をし、モメンタムを奪い返している。クラッシュボウル決勝でも、相手がファンブルしたボールを、一瞬の超スピードで奪い、オフェンスの追加点に貢献した。持ち前の速さのレベルは、スピードスターの原や栗原に匹敵する。
 またマンツーマンでも相手WRに自由な動きをさせないテクニックを持っている。甲子園ボウルに向けての目標は、「基礎を完璧に固まらせるということ」と初心を忘れず、堅実な守備をしていくことを誓った。上のレベルになればなるほど、基本的なスキルで差がでてくるということを理解しているからこその言葉だろう。
 ランアタックが中心の関西大オフェンスを止めるには、竹腰のランサポートにも大きな期待がかかる。自身の課題を「もっとハードなタックルが出来るように」とするが、目標の基礎固めを行い、甲子園では飛びっきりのハードタックルを見せてほしい。




RB #29 原 卓門

 名実ともに法政大のエース番号「29」を背負うRB#29原卓門。最上級生となった今年も法政大オフェンスを引っ張るのは、間違いなく原だろう。原の魅力は何と言っても“ウナギ”と評されるタックルの芯を交わしていく独特のステップ、そしてオープンを走らせたら止まらない40ヤード走4秒4の足の速さにある。今季は昨季ほどのキャリー数はないが、法政大の得点のほとんどは、原の走りから生まれている。クラッシュボウル決勝でもオープンプレーを中心に3TDを奪い、昨季同様クラッシュボウルMVPに選出された。また、生まれ持った身体能力の高さでキャッチ力、ブロック力、にも定評があり、もはや死角はないといえるだろう。
 そんな原だが、昨季の甲子園ボウルでは思ったように走れず、エースとしての役割を果たすことができなかった。クラッシュボウル決勝後には「甲子園では、今までで一番走って絶対日本一になります!」と雪辱を誓った。
 関西大ディフェンス陣は、この原を止めようと、必死になってくるだろうが、それを吹き飛ばしてくれる活躍をするのが「29」というエース番号を背負うものの宿命だ。それ程、原にかかるプレッシャーは大きい。しかしどのような局面でも、度肝抜くような走りで観客をわかせ、甲子園を揺さぶってくれることだろう。




DL #44 徳田 浩至

 「今年はオフェンスのチーム。ディフェンスが守って勝てるチームではない」と語るのは、今季キャプテンとしてチームを牽引するDL#44徳田だ。今季の法政大ディフェンスは戦力ダウンが否めない。昨季までは松田、丸山という学生界屈指のアスリートDBがスタメンで活躍していたため、今季のDB陣は経験不足の選手が多い。ここまでの勝ちあがり方を見ても、無失点は東海大戦の1試合しかなく守備には不安が残る。
 しかし今季のディフェンス陣の武器は「集まり」の速さ。個人で止められなくても全員が全てのプレーを集中して守り、全員で相手をシャットアウトする。関東の戦いでも、明治大のRB#33喜代吉、早稲田大のRB#30末吉という相手のエースRBに苦戦してきたが、ディフェンス全体の「集まり」は試合を増すごとに速くなり、彼らを抑えてきた。
 その中でも徳田は、持ち前のスピードで相手オフェンスに襲い掛かる。決して派手なプレーヤーではないものの、堅実な守備でディフェンス全体を引っ張っていく。試合後は誰よりも「反省」という言葉を多く口にし、次の試合に臨むための練習を欠かさない。チーム全体に浸透している主将のこの意識の高さこそが、ディフェンス陣全体を成長させている要因といえるだろう。
 「全国大会なので、関東のプライドを全国に見せつけます」と甲子園ボウルへの意気込みも強く、関東の代表として、胸を張って関西大に挑んでいく。




LB #54 佐藤 裕亮

 オールジャパンとして注目を集めるLB#54佐藤。法政二高時代はスピード派OLとして恐れられていたが、大学ではLBに転向。2年時よりスターターを獲得し、法政大を代表するLBにまで成長した。全体的にサイズが小さくなりがちなLB陣だが、その分機動力は高くなっているように思える。中でも佐藤は持ち前のスピードに加え、ハードタックルを武器にこれまでも相手を粉砕してきた。
 リーグ戦でも佐藤のハードタックルは明治大のRB#33喜代吉と互角にやり合い、闘志溢れるプレーでチームの勝利に貢献してきた。クラッシュボウル決勝では、全身が痙攣を起こすほど渾身のパフォーマンスを見せ、チームに勢いをつけた。常に自分に対しストイックで、フットボールに対する気持ちは誰よりも熱い。3年となった今年は自分のプレーだけでなく、ディフェンスチーム全体に声をかけ統率する役割も担っているようだ。佐藤の両脇を固めるLB#47櫻井、#57鵜沼という法政二高出身LBで構成される“二高トリオ”が、意気の合った動きで関西大オフェンスをどのように封じ込めるのか、非常に楽しみなところだ。
 「1プレーで流れがかわる。それがフットボールです」とフットボールの恐さを語る佐藤。きっと甲子園の舞台でも流れを変える大きな1プレーを見せ、我々をフットボールの虜にしてくれるだろう。




WR #81 栗原 嵩

 関東学生リーグMVPに選出された法政大が誇るエースレシーバー。法政大は今季もランプレーを中心にしてきたため、栗原の目立った活躍はあまり見られなかった。だが、こういった状況でもブロッカーとして栗原はチームを支えてきた。その仕事ぶりは、パスを取るだけがレシーバーではないということを証明したといえるだろう。
 今季の戦いでは、栗原のブロックから多くのTDを生み出してきた。長い手足を生かしたストークブロックは絶対に相手から離れない。いいブロッカーがいればキャリアも悠々と走ることができる。
 そして勝負どころでは、持ち前の身体能力と抜群のテクニックで、法政大オフェンスの飛び道具として制空権を奪い取る。地を制するのが原ならば、空は栗原。地と空においてトップクラスの選手がいるということは相手にとっては脅威だろう。この2人をバランスよく使っていけば、相手としては厄介なことは間違いない。また1年時から甲子園ボウルにも出場している栗原は、大舞台での活躍には慣れている。甲子園ボウルでも、きっと栗原がキーマンとなってくる。
 「今季の法政大の目標はライスボウルで勝つこと」と栗原。最終目標を達成するために絶対に負けることは許されない戦い。栗原の活躍から目が離せない。



記事;酒井悠輔(スポーツ法政)
写真;スポーツ法政新聞会 http://blog.nikkansports.com/user/hosei/
編集;畠中隆好(Office NEAR)



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