全日本大学アメリカンフットボール選手権

パナソニック電工杯 第64回毎日甲子園ボウルオフィシャルサイト

Road to パナソニック電工杯 第64回甲子園ボウル MAINICHI KOSHIEN BOWL 大学「日本一」決定戦!!



RB #1 藤森 裕人

 今シーズン彗星のように現れた藤森。リーグ初戦では、京都大を2本のキックリターンTD、2本の独走TDで粉砕。関学大戦では68ヤード独走TD、そして立命大戦でも46ヤード独走TDを見せ、関西大に勝利をもたらすスピードスターは、甲子園ボウルでも注目の的だ。
 関大一高時代は野球部で、大学進学後も夏まではクラブ活動をしていなかった。しかし、友人に誘われて練習を見学し、真剣に取り組む姿を見て入部を決意した。当時は勉強との両立が大変で、様々な人に支えられて今があるという。
 WRでレギュラーを目指していたが、今年2月にRB転向をコーチから指示され「最初はいやだった」が、春の近畿大戦でTDを取ったことで「(RBも)楽しいかな」と思ったそうだ。今年1年は経験を積む期間と覚悟していたが、その持ち前の超スピードは、関西の強豪を打ち破る最大の武器として成長していた。
 板井ヘッドコーチも「WR時代から才能は素晴らしいものを持っていた。彼に搭載されているエンジンは他の選手とは違う。あれでもまだ才能の10分の1ぐらいでプレーしている。最近は成長のスピードも早くなってきて、技術も確実に身につけている」と、藤森を最高級に評価する。リーグ戦同様、「OLとWRのブロックを信じて、空いている穴をスピード落とさず走ること」を心がける。




WR #12 森田 恭平

 最も甲子園ボウルに出場できたことを喜んでいるのが森田。というのも、夏合宿でひざの靱帯を切断し、チームが一丸となった関学戦、立命館戦もベンチで声援を送ることしかできなかった森田にとって、甲子園という大きな舞台でプレーできることは何より求めていたことだからだ。「勝ち抜けてくれたチームに心から感謝している」と話し、ポジションリーダーとして、チームのために1つでも多くのパスキャッチとTDを奪うことを誓う。
 関大一高時代は、サッカー部に所属していた森田。大学進学後友人に誘われて入部を決断した。しかし当時は体が小さく、当たり負けてばかりいたが、夢の舞台に立つことを目標にトレーニングに励み、1年秋のシーズンで試合出場の機会を与えられた。
 板井ヘッドコーチも「人が集中していないときに集中している選手。メインターゲットでなくても、いざというときに対応できる全力でのプレーが魅力だ。ゲームプラン以外での何かをやってくれる選手がいれば心強い。森田の復帰はプラスαが期待できる」と存在の大きさを話す。
 「4年間やってきたことがどれだけ通用するかぶつけてみたい」と森田。ランプレーのマークが厳しくなる中、森田がどれだけ活躍できるかがキーになる可能性もありそうだ。




QB #14 原口 大知

 関大一中時代は野球部で、高校進学時に友人に誘われてアメリカンフットボールを始めた原口。高校2年時にはスタートQBとなり、大学でも随時試合に出場するなど、経験豊富なQBだ。持ち前の明るさ、そして何よりも「大きなケガと言えば捻挫くらい」と言い切る丈夫な体が最大の魅力。173㎝、90㎏というQBとは思えない体格で相手タックルを恐れないプレーを見せてきた。
 特に今年は練習時間以外にも試合をイメージしてプレーを選択し、ノートに書き込むなど、これまで苦手にしていた瞬時の判断力を付けるため努力。コーチと意見を交換し、調子の悪いときでも様々なシチュエーションに対応できる自信と能力を身につけた。
 そうして迎える甲子園ボウルだが、原口は「緊張しない」と言い切る。というのも、「大舞台の方が楽しみなタイプ」と本人が言うように、立命館大との全勝決戦の舞台となった京セラドーム大阪でも、ワクワクしながらプレーしたそうだ。
 「だれか1人が活躍するのではなく、11人全員が一つひとつのプレーで勝つことに集中し、よりランを出せるパス攻撃、よりパスを出せるラン攻撃をリンクさせたい」と話す原口。攻撃陣が一体となってのロングドライブで勝利をもぎ取る。




DB/K #30 小原 啓

 DBを始めたのはキッカーとして出場した1年春の早稲田大との試合。「キックオフの時、もれてきたリターナーをタックルできなかったから」という小原。報徳学園高でサッカー選手として活躍したものの、強豪だった関西大サッカー部での出番は難しいと判断し、アメリカンフットボールの道を進んだ矢先の出来事だった。その後、練習を重ねる内にDBというポジションに魅力を感じ始め、今や誰もが認めるエース的な存在となった。
 今春の法政大との定期戦では、WR#81栗原への縦パスを高い位置で決められたことを悔やんでいたが、甲子園ボウルという大舞台でそのリベンジを果たす機会がやってきた。
 夏以降、ロングパス対策としてマンツーマンや、高いところでのパスキャッチを防ぐ練習を繰り返し、関学大戦や立命大戦でもその成果を発揮した。法政大戦では3rdダウンロングの状況に追い込み、パスを投じられても通されないディフェンスを展開したい。
 またキッカーとしても、チームの信頼は厚い。リーグ戦でのFG成功率は8回中8回成功の100%。特にリーグ戦第2節の神戸大との戦いでは、豪雨の中で44ヤードのFGを決められたことが大きな自信となり、今シーズンの好調につながった。法政大戦でも「立ち上がりにFGをしっかり決め、チームのモメンタムを高めることができれば」と話す。




LB #33 大館 賢二郎

 板井ヘッドコーチが甲子園ボウルで主将・大館に一番期待するのは、劣勢に立たされる可能性の高いディフェンスでの強いリーダーシップ。法政大は様々なオフェンスを展開してくるだけに、混乱せず周りを鼓舞することを求める。
 その大館は2年の時からLBのスターターとして試合に出場。昨年3勝4敗の5位でシーズンを終えたことは、あらゆるコミュニケーションが足りなかったのが原因だったと分析し、オフェンス、ディフェンス、キッキングがリンクするよう練習に努めてきた。
 春の初戦、法政大との戦いは0-36でコテンパンにやられた。しかしあの試合があったからこそ今の自分たちがあるとも考える。そしてここまでのチームに成長させてくれた法政大と、甲子園ボウルという最高の舞台で再び対戦。爆発的な攻撃力を持つ法政大オフェンスに対し、ゲインは奪われてもTDを取らせないディフェンスで防御する。
 「甲子園ボウルは目指していたものの一つで出場できることは嬉しいが、自分たちの目標はあくまでも日本一。より激しくスピードあふれる関西大フットボールを日本中の人に知って貰えるよう頑張りたい」と大館。「周囲の雰囲気を作り上げるキャプテンらしいキャプテン」と磯和監督も期待を寄せる。主将として、LBとして春の雪辱を果たすチャンスに心は燃えている。




DL #90 重近 弘幸

 東洋大姫路高時代に柔道部の顧問からアメリカンフットボールを勧められ、一般入試で関西大に入学し、入部した重近。一時は精神面などで迷いもあったが、2年秋には関学大戦に出場。3年もスターターではなかったものの試合経験をたくさん積むことができた。そこまでの3年間は無我夢中に過ごしてきたが、4年になって冷静にプレーできるようになったという。
 板井ヘッドコーチは「今年になって才能が開花した。重近を普通にブロックできる選手はそういない。体調がベストであれば活躍してくれると思う」と話し、学生界オールジャパンクラスのDLと評価する。
 法政大に対するには、「守りに入ったらやられる。常に攻めの姿勢で挑め」とコーチからの指示を受けた。DLがロスタックルやQBサックを繰り出せば、チームのモチベーションはいやが上にもあがるだけに、重近に寄せられる期待は大きい。また重近も関学大や立命大と戦ってきた中で、吉田ディフェンスコーディネーターの意図通りにプレーできれば勝機を見いだせると信じる。「LBとDBにインターセプトしてもらえるよう(相手QBに)プレッシャーをかけていきたい」と決意し決戦に挑む。



記事;江田政亮(スポーツライター)
写真;P-TALK http://www.p-talk.jp/
編集;畠中隆好(Office NEAR)



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