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Road to パナソニック電工杯 第64回甲子園ボウル MAINICHI KOSHIEN BOWL 大学「日本一」決定戦!!


 昨年のクラッシュボウル決勝・法政大戦での敗戦から1年。早稲田大学ビッグベアーズは、関東大学リーグ戦Bブロックを7戦全勝で制し、クラッシュボウル準決勝も突破すると今年も再び同じ舞台へと駒を進めた。

12月5日味の素スタジアム。その決勝の舞台で対するは昨年と同じ法政大。ここ2年連続で甲子園ボウルへ進出している強豪を前に、早稲田はエースRB末吉智一のラッシング224ヤード、パッシング39ヤード、3TDを獲得する大活躍もあり、38-28で勝利。1年越しのリベンジを達成し、8年ぶり2度目となる甲子園ボウルへの出場権を手にしたのであった。

 今秋、ここまで9戦全勝の早稲田だが、ここまでの道のりは決して平たんなものではなかった。今季は選手の入れ替わりが激しく、オフェンスでは11人中7人、ディフェンスでは6人もの選手が入れ替わり、まったくの新しいチームとして、チームの核を作るところからスタートを切った。
 春にはそういった若い選手たちに経験を積ませるため、大量8試合の練習試合を組んで育成に取り組んだ。しかし、RB末吉(智)など主力メンバーにケガ人が出た影響もあり、8戦で4勝に終わっている。春にも法政大と試合を行っているが、前半は12-14とまずまずの健闘を見せたが、後半は法政大にオンサイドキックを許すなど、ほとんど攻撃時間を与えられず無得点に終わり、12-34と大差で敗れている。

 迎えた秋。早稲田の前評判はメンバーの入れ替わりや春の結果などから低く、シーズン当初クラッシュボウル進出さえ厳しい状況だと言われていた。しかしそういった周囲の声を一掃するようにエースRB末吉(智)が力強い走りでチームを鼓舞した。
 秋季リーグ初戦の駒澤大戦。末吉(智)が開始早々66ヤードを独走するロングゲインを見せると、次のプレーでエンドゾーンまで走りこみTD。昨年日本代表にも選出された男は、その力を見せつけるように、ラン171ヤード、3TDを獲得。「夏からの収穫が目に見えたと思う」と主将DL西山仁之が語ったように、守備陣も奮闘を見せ、52-14で勝利。好スタートを切った。

 続く一橋大戦では50-3、関東学院大戦では42-14と、RB末吉(智)を中心としたオフェンス陣が圧倒し連勝を収めるが、一方のディフェンス陣は、初戦から目標として掲げていた『完封』を達成できずにいた。

 リーグ4戦目の立教大戦。この日からMLBを務める小松原健が怪我から復帰。ようやくディフェンス陣にベストメンバーが出そろうと、ディフェンス陣が大活躍。3インターセプト、2ファンブルリカバーなどもあり、今季リーグ戦初の無失点を達成し、31-0で勝利した。

 5戦目の東京大戦も45―7で勝利。6戦目の相手は、ここまで早稲田と同じく5戦全勝の中央大。Bブロックの優勝を決めるこの天王山でチームを勢いづけたのは、RB末吉(智)の弟で、初のスターターで出場したDB末吉裕一であった。
 前半開始早々、中央大のドライブでレッドゾーン内まで持ち込まれ先制点を許すかと思われたが、この場面でDB末吉(裕)がインターセプトし、モメンタムを掴み取る。すると、直後のドライブでは兄のRB末吉(智)が魅せた。ランで1stダウンを連続更新すると、最後も末吉(智)が走りきってTD、先制点を奪った。その後も末吉(智)のランは止まることなく145ヤード、4TD。一方のディフェンス陣も中央大の強力なランオフェンスを、105ヤードに押えこみ、相手の攻撃をさせなかった。
 攻守がかみ合った早稲田は、この天王山も41-13で制し、最終の明治大戦を迎えた。

 6戦終了時での末吉(智)のラン獲得ヤードは918ヤード。注目は、末吉(智)が史上6人目(7度目)の1000ヤードラッシャーを獲得するのかの1点に注がれていた。
 前の試合で中央大が東京大に敗れたため、順位決定方法の関係で、明治大戦に負ければブロック優勝を逃すという厳しい状況に追い込まれたが、この試合でも末吉(智)は圧巻の走りで143ヤード、1TDを獲得、ついに1000ヤードラッシャーとなった。チームも38-22で勝利。7年ぶりに全勝でブロック優勝を決めた。


 そして運命のクラッシュボウル決勝・法政大戦。宿敵相手にリベンジを誓った選手たちが躍動した。
 第2Q残り1分37秒、10-14と4点ビハインドで、このままTDを許せば法政大にモメンタムを奪われてしまうという場面で、LB福永龍太がインターセプト。LB福永は春の練習試合で、法政大のエースWR宮本のマークにつき切れず、パスを多く通されていたが、大事な場面でその宮本から、ボールを奪い取り、モメンタムを早稲田に引き寄せた。
 WR清水隆博は、昨季TDレシーブという場面でボールを掴み損ね、そのリベンジに燃えていたが、39ヤードのロングパスをキャッチするなど、パッシング101ヤードを獲得し、雪辱を果たした。
 そんな中で、1番リベンジに燃えていたのは、エースRB末吉(智)だ。昨年のクラッシュボウルでは、60ヤードを独走するTDをあげたに思われたが、反則により取り消され、負傷により第2Q途中に無念の途中退場。末吉(智)は、試合前「自分が200ヤード走る」と宣言し、活躍を誓った。
 法政大ディフェンスが1000ヤードラッシャーのランを警戒する中でも、ディフェンス陣のタックルをモノともしない強靱な足腰で、フィールドを縦横無尽に駆け抜け、目標の200ヤードを見事に達成した。
 QB広野公大もクレバーなクォーターバッキングを展開。相手ディフェンスの警戒がRB末吉(智)に集まるのを利用し、確実にショートパスを通して法政大ディフェンス陣に的を絞らせなかった。

 甲子園ボウルで対戦する立命館には、今春のプレシーズマッチで3-28と完敗している。法政大へのリベンジを達成した最強の挑戦者・早稲田大学ビッグベアーズが、自らの成長を見せつけるために、いま再び大舞台でのリベンジを果たす。

記事/早稲田スポーツ新聞会
写真/早稲田スポーツ新聞会
編集/畠中隆好(officeNEAR)



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