全日本大学アメリカンフットボール選手権

パナソニック電工杯 第65回毎日甲子園ボウルオフィシャルサイト

Road to パナソニック電工杯 第64回甲子園ボウル MAINICHI KOSHIEN BOWL 大学「日本一」決定戦!!


谷口翔馬 QB #15 谷口翔馬(たにぐち・しょうま)

 QBとしては大型の176cm、92kgというがっしりした体から、パスはもちろん、自ら破壊力満点のランを繰り出すQB谷口。その体格とランの鋭さから、下級生時にはTEへのコンバートを進められたこともあったという。しかし谷口は「投げられるし、走れる、QBというポジションが好き」と、自らのこだわりを貫いた。
 3年生となった今年は、リーグ戦のほとんどの試合で先発QBとして出場し、チームに欠かせない存在になっている。

 ランが魅力の谷口。QBとしてはリーグ1位の、170ヤードのランを記録している(今年度リーグ戦通算)。その体格と40ヤード走4.78の走力を生かした直線的な走りでゲインを奪っていく。

 強力なランをもつ谷口だが、一方でパスに少なからずの不安を抱える。リーグ戦では被インターセプトも3つ記録している。谷口は通常よりも少しひじの下がった位置からパスを投げる癖があり、これはパスカットをされるひとつの要因になりうる。
 これを谷口は、対戦相手の様々なディフェンスのビデオを見て研究するといった個人の理解力を高めることはもちろん、レシーバーとの連携を高める、ということで克服してきた。
 普段からレシーバーとのコミュニケーションをとることを意識し、パスプレーを担うユニットとしての「QBとWR」の連携を高めることでパスの成功率を上げてきた。
 「リーグ初戦から見るとレシーバーとの意志の疎通が出来てきた」と、谷口は練習の成果を実感している。この男がランプレーに加え、正確なパスを投じることが出来れば、立命館が勝利に大きく近づくことは間違いない。


高野橋慶太 RB #27 高野橋慶太(たかのはし・けいた)

 昨年の関西学生リーグでは、関西大のエースRB藤森を抑え、リーディングラッシャーに輝いた高野橋。今季はポジション内で唯一の最上級生として、アスリートぞろいの強力RB陣を引っ張る。

 持ち味は、生半可なタックルでは倒れない不屈のラン。それを支えるのは、強靱な下半身と、そこから生み出される卓越したボディバランスだ。独特のカッティングが、その持ち味をさらに引き出し、無類の突破力を生み出している。
 決して大柄とは言えない体格だが、相手ディフェンスに当たり負けしないタフなプレーに期待がかかる。

 最上級生としての自覚からか、残りヤード数に関わらず、必要なプレーを遂行できるユーティリティーランナーとしての側面も持つ。さらに、40ヤード走4秒8のスピードも兼ね備え、中央を抜ければ一気にロングゲインを奪うこともできる。
 リーグ最終節の同志社大戦では、密集地帯を抜けだしてから一気に加速し、96ヤードを走り切る独走TD。持ち味を存分に活かし、ポイントゲッターとしてもチームに貢献している。

 リーグ戦を通して、際立った不調や怪我もなく、安定したプレーでチームをけん引してきた。大一番でも本来の力を発揮し、自慢の足で相手ディフェンスを翻弄したい。


宜本潤平 WR #25 宜本潤平(よしもと・じゅんぺい)

 U-19世界選抜にも選ばれ、飛躍を目指した今シーズン。シーズン前、「レギュラーになること、自分のプレーで全体の雰囲気を上げること」を目標に掲げていた宜本。リーグ戦では19回の捕球でトータル305ヤード、平均16.1ヤードを獲得した。
 その言葉通り、今シーズンは立命館パスオフェンスのメインターゲットとなり、チームの勝利に貢献。1年を通して結果を残したことは自信にもなったはずだ。

 体格的には小柄ではあるが、確実なキャッチと俊敏さが持ち味。世界選抜で自分よりも体格に恵まれ、身体能力の高い選手にもまれてフィジカル面でも成長の跡が見えた。
 立命館ではRB高野橋、QB谷口らの力強いランが注目されがちだが、その中でパスが確実に決められれば、相手にとって脅威になる。今シーズン、信頼を勝ち取った宜本がその役割を担う可能性は高いだろう。集大成を甲子園ボウルで見せたいところだ。

 大学入学後、宜本にとって初めての大きな舞台となる甲子園ボウルだが、大産大付属高時代のクリスマスボウル、U-19の世界大会など経験は豊富。
 大舞台で培った勝負強さと、そのシュアーキャッチでチームを大学日本一に導きたい。


佐藤修平 LB #8 佐藤修平(さとう・しゅうへい)/主将

 例年に比べると小柄なDL、LBが多いため、そのサイズの大きさがひときわ目立つ佐藤修平。182cm、99kgという恵まれた体格で、ハードヒットを連発し守備のリズムをしっかり作ってきた。

 京セラドーム大阪で敗れた昨秋、そして今季リーグ戦での敗戦と、関西大には2連敗中だっただけに、同じ京セラドーム大阪での西日本代表校決定戦・決勝には「リベンジをするには最高の舞台だった」と話す佐藤。試合でも第1線を漏れてきたランナーに、何度も強烈なタックルをするなど、その存在感をしっかり見せつけた。

 佐藤は中央大学附属高でアメリカンフットボールを始めた。中学時代は柔道をしていたが、高校進学後、その経験を活かし成長するならアメリカンフットボールしかない、と判断し入部。高校2年の時に関東大会決勝に進出したものの、3年の時には東京都大会で早大学院高に敗れ、関東大会進出の夢はやぶれた。
 そのころから関西のフットボールに関する環境の充実ぶりに憧れを抱いていた佐藤は、迷わずに立命館に進学。あこがれの環境で4年間鍛えてきた力を存分に発揮できる場、甲子園ボウルに進出することができた。

 そしてさらに、佐藤にとっては因縁深い相手、早稲田大学が関東代表となった。
 高校時代、チームに引導を渡したあの早稲田。早稲田大学に進学し、フットボールを続けている高校時代の先輩など、顔なじみの選手も多くいる早稲田。関東でアメリカンフットボールをする者にとって『ブランド』である早稲田、との戦いだ。

 「関西代表のチームにいる関東出身者としてしっかり勝利を収めたい」と佐藤。関西で鍛えあげた自分自身のフットボールを甲子園ボウルでしっかりと見せ、関西のフットボール界に恩返しをするつもりだ。


南奎光 DL #3 南奎光(みなみ・けいこう)

 毎年、大型DLのそろう立命館の中で、身長174cmと決して大きくない体躯ながら、2年からスターターに名を連ねる南。「先輩の卒業で1つポジションが空いたから」と謙遜するが、当時の古橋ヘッドコーチから、授業の合間にビデオを見て厳しい指導を受けるなど、地道な努力で実力をつけてきた。
 関西大との西日本代表校決定戦・決勝でも、その実力と経験を活かし相手OLを押し込むよりも、横に動いた方が得策と判断し、ロスタックルではなく、スクリメージラインでのタックルに展開を切り替える器用さを見せた。

 南は関西大倉中からタッチフットボールを始め、関西大倉高では2年の時に関西優勝。3年では全国高校選手権決勝クリスマスボウルで日大三高に敗れたものの、準優勝に輝いた実績を持つ。
 立命館に進学したのは、高校時代に指導してくれた2004年の立命館キャプテン、高橋健太郎コーチの存在が大きいという。「フットボールに対する取り組み方がすごく、僕らの学年で6人も立命館に入った」と話す。

 進学後は2年の春からレギュラーで試合に出場。これまでで最も印象に残っている試合は、2年生のときの関学大戦を挙げる。
 「初めてのビッグゲームだったし、DL4人の内、自分以外の3人がすごい人で相手にしたら穴みたいな状態だった。でも何とか踏ん張ることができ、自信になった」。

 早稲田の印象については「この春はケガをしていたので遠征に参加していないが、すごく強くて自分たちがボロボロだったと報告を受けた。1度負けた関大との再戦や、春ボロボロにされた早稲田との甲子園ボウルは、運命を感じる」と佐藤。
 甲子園ボウルでは、最初から最後まで0点で抑え、チーム一丸となって勝ちに行くことを誓った。


海島裕児 DB #21 海島裕児(うみしま・ゆうじ)

 5才の時、2才上の兄からの影響で大阪の千里ファイティングビーでフットボールを始めた海島。RBとDBの選手として、バスケットボール部に所属していた中学時代も週1回のフットボールを何よりの楽しみに親しんできた。

 関西大倉高進学後はRBとして、2年からはRBとDBの攻守でスターターを務める。
 進学先も兄の影響と、練習を見学した際、激しく元気溢れる練習に魅力を感じ、立命館に決めた。大学1年ではRBを希望しプレーしていたが、2年の時にコーチから誘われDBに転向。1年間しっかり練習を積み重ね、3年でスターターの座を確保した。

 RBの経験が長いことからセールスポイントはスピードかと思いきや、「実はスピードがなかったことが、一番のウィークポイントだった。だから練習でひたすら走って1シーズン毎にスピードをつけてきた」と海島。
 また大学進学後に本格的にウエイトトレーニングに取り組み、体重と筋力アップも果たせた。

 「高校1年時の関西決勝でRBとして出場し、ゴール前でボールをファンブルした経験がある。高校3年の時も、それまで優勝を経験したことがなかったチームを優勝させることができなかった。これらの経験はトラウマとなって忘れることはない」。
 さて、トラウマとまではいかなくても、今春の早稲田との定期戦では、ディフェンスの出来は十分ではなく、自滅したり、カタチになっていない、またやられているというイメージしか残っていない。そのイメージを払拭する絶好の機会がやってきた。しかも最高の舞台で。
 早稲田が最も恐れる「関東に比べてディフェンスの集まりが早い」というディフェンス最大の武器を、海島が最後列から繰り出し勝利を導く。



記事/阪西直登(UNN関西学生報道連盟)
    江田政亮(スポーツライター)
    小塚雄(UNN関西学生報道連盟)
    阪西直登(UNN関西学生報道連盟)
    江田慎平(UNN関西学生報道連盟)
写真/UNN関西学生報道連盟
編集/畠中隆好(officeNEAR)



各連盟最新情報
各連盟オフィシャルサイト
東日本代表校|早稲田大学ビッグベアーズ
イベント・周辺情報
中学生招待試合










トップページへ戻る