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トピックス 2013.12.18  
緻密な試合運びで関学が3年連続、史上最多26回目の学生王者に!

緻密な試合運びで関学が3年連続、史上最多26回目の学生王者に!

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 「青と赤」。永遠のライバル対決となったパナソニック杯第68回毎日甲子園ボウル・全日本大学選手権決勝は、15日に阪神甲子園球場で行われ、西日本代表・関西学院大学ファイターズ(関西学生リーグ)が東日本代表・日本大学フェニックス(関東大学リーグ)を23-9で下し、3年連続学生王座に就いた。関学の優勝回数は26度目となり、大会最多優勝記録を更新した。

 試合開始早々のファーストプレー。関学大の主将DL池永健人(4年)が、1年生ながら日大エースQBを担う高橋遼平に強烈なサックを浴びせ、8ヤードをロスさせるビッグプレーで始まった甲子園ボウル。

 ダウン更新をできず、パントに終わった日大に続く関学の攻撃は、自陣35ヤードからQB斎藤圭(3年)がランとパスで順調にダウン更新を重ねてゲイン。日大陣奥深くまで攻め込んでゴール前1ヤードと迫る。

 4thダウンギャンブルでTDを狙うが、関東学生界屈指の日大守備が分厚い"赤い壁"となってランを止められ得点できない。

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 しかし1Q12分2秒、関学は18ヤードのFGをK三輪隼也(3年)が決めて先制に成功する。

 2Q3分48秒にも、関学はQB斎藤からWR梅本裕之(4年)、木下豪大(2年)へのパスを中心に攻撃をドライブし、WR木戸崇斗(3年)への7ヤードパスでTDを奪い得点を重ねる。

 一方の日大は、QB高橋(遼)の得意とするパスオフェンスが、ことごとく関学防空網に阻止されゲインが奪えず、パントで陣地を挽回する展開が続く。2Q5分過ぎになって、QB高橋(遼)が自らのランで初めてダウン更新。だがここからは関学守備陣に阻まれ、敵陣に入ることができない。

 しかし2Qの11分58秒。日大はRB高口和起(2年)のランプレーを中心に敵陣17ヤードまで陣地を進め、K有輪七海(2年)が25ヤードFGを決めて、3-10で前半を終了する。

 後半は両校ともディフェンスが踏ん張り、お互いにパントの応酬となる。

関学の後半3シリーズ目。相手の反則からチャンスを得て、関学は敵陣21ヤードまで進む。ここで今季、リーグ戦で不調だった関学のK三輪が、41ヤードの長いFGを成功させ、13-3と点差を広げる。

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 関学の鳥内秀晃監督が試合前「勝負になると思う」と言っていた第4Q。

 関学はDB大森優斗(4年)が、日大QB高橋(遼)の投げた起死回生のロングパスを相手レシーバーに競り勝ってインターセプト。攻守交代で自陣41ヤードから攻撃を開始した。これをこの試合3本目となるFGをK三輪が成功させて、16-3。

 その後もまるで精密機械のように、きっちりとパスを投げるQB斎藤が、敵陣9ヤードまでゲインさせる。4Q8分43秒に、またもWR木戸へのダメ押しのTDパスを決め、23-3と、勝利をほぼ手中にした。

 20点差を追う日大は、QB高橋(遼)が自らのランで侵攻する。試合残り時間0秒にWR松尾海太(4年)への4ヤードTDパス(TFPはルールにより施行されず)を決め、9-23と最後に意地をみせた。

 「学生が頑張っただけにうれしい勝利。最初のゴール前ショートで点が取れなかったのは、それだけ日大のディフェンスは強かったということ。しんどい試合だったが、パスとFGで切り抜けることができた。選手1人ひとりが役割を果たしてくれた」と、鳥内監督は3連覇を喜ぶ。

 主将の池永(健)は「(自分の)QBサックではじまった試合。今日はチームがひとつになれた。練習でまだまだ(強く)できる。社会人に勝つことが目標。最大の準備をして、完璧を目指していく」とライスボウル・日本選手権決勝に向けて気持ちを新たにした。

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 一方、敗れた日大の内田正人監督は「関学は気持ちのあるチームだった。(日大は)チームワークで、選手全員が堂々とプレーしてくれた。またこれから1年かけてチームを成長させていく」と、来年を睨む。

 主将の岩井悠樹は「悔しい。オフェンスラインがやられた。ディフェンスラインはよくやってくれたのに。我々も準備してきたが、それ以上に(関学が)我々に対する準備をしていた」と、関学が試合に臨む姿勢に脱帽していた。


記事;門棚丈二(スポーツライター)

写真;P-TALK

編集;畠中隆好(officeNEAR/甲子園ボウルPJT)


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