リーグ最終戦、宿敵・関西学院大学に勝利し、2年連続のリーグ優勝、そして「関西1位」の称号を得た立命館大学パンサーズ。トーナメントの舞台でもその強さを発揮し、9年ぶりの甲子園ボウル出場を決めた。残すは後1戦。「日本一」の称号を得るべく、最終決戦に挑む。
「この1年はみんなの人生で忘れられない1年にする」。RB山嵜大央は、主将に就任する際、チーム全員の前で言った。熱き主将を中心に、新たな1年が始まった。目指すは「関西1位」。そして「日本一」。チーム全員で目標を共有し、今季から就任した高橋健太郎監督のもと、春から多くの実戦経験を重ねた。6月には、昨年完敗した関西学院大学との試合も行われ、24―24の引き分けに持ち込むなど、着実にチームとしての成長を実感する機会も得られた。
迎えたリーグ戦。台風の影響で開幕が遅れ、過密日程を強いられる中、選手層の厚さを活かし、着実に勝利を積み重ねる。第3節の近畿大学戦、続く第4節の神戸大学戦にも勝利し、リーグ戦4連勝で関西大学戦が行われた。
関西大学に先制される苦しい展開で試合は進み、6―14とリードを許して前半を終える。後半、WR仙石のTDもあり追い上げを見せる立命館だったが、自慢のオフェンスが機能せず敗北。今シーズン初の敗北を喫する。試合後山嵜は「もう勝つしかない。これまで以上に準備して、成長したパンサーズを見せる。これから全勝して甲子園ボウルで日本一を取る」と語り、日本一への強い思いを語った。
第6節の京都大学戦に勝利し、最終節、関西学院大学戦を迎えた。勝てば関西1位通過、引き分けで2位通過、負けると3位通過という状況において、パンサーズが目指したのは勝利。すなわち1位通過だ。山嵜が2つ、RB蓑部雄望が1つTDを決め、24-14で勝利。2年連続の関西リーグ優勝を果たした。
全日本大学選手権初戦の東北大学戦では下級生の活躍も目立ち、56―3で勝利すると、続く関東の強豪、早稲田大学戦では、序盤から強力なオフェンスで試合を優位に進める。前半だけで5つのTDを奪うなど、圧巻の攻撃を見せ、52―27で勝利し、見事9年ぶりの甲子園ボウル出場を果たした。
泣いても笑ってもこのチームでプレーできるのは残り1戦。苦楽を共にした仲間と共に、「最高の試合」を。憧れてきた甲子園という大舞台で躍動するパンサーズの集大成を刮目せよ。
記事:立命スポーツ編集局 横川聖樹
写真:立命スポーツ編集局
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