2020-12-12

甲子園ボウル前合同記者会見〜日本大学(監督インタビュー)

甲子園ボウルを翌日に控えた12日(土)、3年ぶりの悲願達成に向けて日本大学の橋詰監督が記者会見に臨んだ。

橋詰功監督

自身がコーチをしていた立命館大学が2006年に出場した以来の甲子園ボウルの舞台となった。14年ぶりとなる”聖地”に立った指揮官は「何度も来ているが、監督としては初めて。明日は緊張するだろう」と新鮮な心持ちを覗かせた。

チームとしても新鮮な体験をすることになる。試合時間は1Q15分と長くなり、今年に限ってはフィールドの半分が芝、半分が土と変則的だ。試合時間に対して橋詰監督は「体力面や精神面で不安はあるが、(リーグ戦終盤にかけて)かなりプレー数の多い試合をしてきた。チームの特徴を活かして戦いたい」と前向きに捉えている様子だ。フィールドに関しては、「土のフィールドでプレーするのは未知。複数のスパイクを用意してきたので、今日試したい」と多少の不安を口にした。

今回の対戦相手である関西学院大学は「完成されたチーム。スカウティングをする度に感じるが、プレーだけでなく、普段の規律からしっかりしている。チームとして安定した素晴らしいチーム」と形容する。加えて、「(立命館大学コーチ時代に)勝った時はパーソナルな能力で圧倒、押し切れたこともあったが、現在はパーソナルな能力も兼ね備えた選手が揃っている」と立命館大学のコーチ時代に遡って、関西学院大学を分析する。Div1トーナメント決勝での戦いぶりを見て「ランに苦しんでいるように見えたが、パンサーズ(立命館大学)の徹底ぶりと精度があってこそ。(日本大学のランプレーが決まるのは)OLの頑張りが欠かせない」と攻撃のポイントを垣間見せる。「(関西学院大学を)明日は0点に抑えるのは難しいと思う。少しでも失点を抑えて、相手より1点でも多くオフェンスで取る」と勝利への意欲も見せた。

順調に見える日本大学にも不安要素は少なからずある。最終戦を欠場、途中退場した主力選手がいることに対して「最終戦からチーム全体でなんとかしようという思いがチームに浸透している。(欠場、途中退場した選手の)詳しい状態は言えないが、万全ではない」と不安を口にした。しかし、「林(QB#19)が『懐かしいな』と口にしていて、余裕が見えた。頼もしい」と選手の状態は心配してない様子。「林(QB#19)は歴代の素晴らしいQBと比べても遜色ない。大事な試合で肩を怪我するのも一緒だし」と笑いを交えて信頼しているようだ。

記事:沼田眞希
写真:KCAFL