DB今田甚太郎主将のもとで発足した今季の立命館。パンサーズの黄金期再来に向け、走り続けてきた。しかし、計り知れない王者のプレッシャーに苦しんだ1年間でもあった。チームスローガンに「
BUCHIAGE」を掲げ、全員で一つになるというチームカラーを持って今季が始まった。春季はケガで離脱をする選手が絶えない中でも新戦力の躍動も光ったが、“集大成”と掲げた社会人・エレコム神戸との一戦に
15-22で惜しくも敗れ、悔しさが残るまま幕を閉じた。
そんな悔しさを胸に臨んだ秋季。リーグ戦では初戦の同志社、
2戦目の甲南大に大差で勝利するも、反則の多さや基礎の部分での課題が散見され、満足のいく試合展開ではなかった。その後は京大、近大、神戸大と実力者に勝利し開幕
5連勝とするも、試合内容は苦しい展開が続くまま、昨年はリーグ戦で唯一黒星を喫した関大と対戦。ここで、攻守が噛み合う本来のパンサーズの力を見せつけた。第1
Q終了時はビハインドの展開も、エース
QB竹田剛から
TE青木蓮へのパスでの
TDで逆転。エース
RB蓑部雄望も
2つの
TDと実力を発揮し、ディフェンスも流れに乗って
2つのインターセプトと、勢いに乗ったら手が付けられないチームの爆発力を発揮し、
27-10でリベンジを果たした。
リーグ唯一の
6連勝で迎えたのは宿敵・関学大戦。勢いのままに全勝優勝を果たしたい立命館だったが、一転して厳しい試合となる。前半は両ディフェンスが粘り無失点に抑えるも、前半終了間際に
FGを喫し先制を許す。後半は相手の攻撃に翻弄され、計3つの
TDを奪われ、オフェンスも
K横井晃生の
FGによる
3点のみに抑えられ、
3-24で悔しい敗北を喫した。
歓喜も悔しさも味わったリーグ戦。「全てを一から見直して、甲子園で関学にリベンジする」。気持ちを切り替えた立命館は、関西
2位で出場した全日本アメリカンフットボール選手権の準々決勝・法政大戦に
42-22で勝利。さらにアウェイ東京では関東
1位の早大を
42-31で下し、厳しいスケジュールかつ難敵との対戦に
2連勝。見事に甲子園ボウル出場を決めた。

ついに迎えた甲子園。「このチームでできる最後の試合。何も恐れずに走り抜ける」。今田主将は力強く語る。ライバル・関学大を打ち破って悲願の連覇へ。そしてリベンジへ。全ての力を結集させて、「
BUCHIAGE」ろ。
記事:立命スポーツ編集局 酒井涼太朗
写真:立命スポーツ編集局
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