関東秋季大学リーグ戦で2年連続優勝を果たした早稲田大学(関東代表)と東北大学(東北代表)が、甲子園ボウル出場をかけ、東日本代表校決定戦を戦った。前半は「アジャストするのに時間がかかった」(早稲田・高岡勝監督)と、拮抗した展開。しかし後半入ると、地力に勝る早稲田が3度の独走ゲインなどで着実に得点を重ね、最終スコア41-10で快勝。2年連続6度目となる甲子園ボウル出場を決めた。

早稲田のキックオフで試合開始。DL#92亀卦川のロスタックルやDL#54古田のQBサックなど早稲田ディフェンス陣が奮闘を見せる。早稲田は続くオフェンスで得点し、波に乗りたいところであったが攻めきれず。最初のオフェンスをパントで終える。早稲田は2回目のオフェンスシリーズを敵陣40ヤード付近での有利なポジションから開始。リーグ戦でも活躍の光ったRB吉澤#25のランで一気にゴール前4ヤードまで持ち込むと、最後もRB吉澤がエンドゾーンを突破し、TD。早稲田が先制に成功する。

東北大も反撃する。続くキックオフをKR#88小坂が71ヤードのビッグリターン。これをK#22長竹の37ヤードFG成功につなげ、3-7と追撃する。

勢いに乗りたい東北大は、続くキックオフでオンサイドキックを敢行。これは早稲田が確保し、早稲田が敵陣からのオフェンスで、K#96髙坂が39ヤードのFGを決め、再び点差を広げる。

東北大も粘りを見せる。第2Q中盤にLB#49甲地がインターセプトを奪い、早稲田の攻撃を断ち切ると、自陣21ヤードからRB#33石尾、#27久下のランなどを軸にロングドライブ。QB#1藤田からRB石尾へのTDパスで10-10の同点に追いつく。

早稲田は、前半最後のプレーでK髙坂が2つ目のFGを決め、13-10と早稲田が勝ち越した状況で試合を折り返した。

だが後半に入ると、前半とはうって変わった試合展開となる。

早稲田は、第3Q最初のオフェンスシリーズで、QB#8吉村がボールをキープして59ヤードを独走。ゴール前1ヤードからRB#5中野が決め切りTD。

後半最初のTDで勢いに乗った早稲田が、立て続けに得点を重ねていく。RB#7荒巻がスピードを活かし74ヤードの独走TDを決めると、ディフェンスも負けじとパントブロックからのリターンTDを奪う。早稲田ディフェンス陣も、東北大オフェンスに対しアジャストし、後半を無失点に抑える修正能力の高さをみせる。

第4Qにも早稲田は、QB#12宅和からのパスを受けたWR#86豊田が44ヤードを独走。後半4つ目のTDを決め試合を決定づけた。

早稲田の主将LB#88池田は「前半相手のペースにのまれて、自分たちのフットボールができなかった」と、立ち上がりでの課題を振り返る。

オフェンスに関しても「最後はOLがライン戦で勝ってRBを走らせていた」(高岡監督)と、関東王者の名に恥じぬプレーを見せ、白星を勝ち取った。

「85年の歴史を変える」(池田主将)。早稲田が悲願達成へ向け、いよいよ出陣だ。

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記事;涌井統矢(早稲田スポーツ新聞会)
写真;足立優太(早稲田スポーツ新聞会)http://wasedasports.com/
編集;畠中隆好(甲子園ボウルPJT)