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第62回毎日甲子園ボウル
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第62回甲子園ボウル 関東 注目選手
チーム紹介 注目選手 リーグ戦績 メンバー表 星取り表

#10 QB 木村 幸二朗 4年 178cm 67kg 足立学園
写真/土田 麻子

木村 幸二朗(きむら こうじろう)

 栄光のエースナンバー10を背負い、新生日大ショットガンの引き金を引く男。それがQB木村幸二朗だ。日大のQBといえば、近年ではW杯日本代表QB冨澤(オンワードスカイラークス)に代表されるように、強肩で俊足なイメージが強い。 そういった歴代の日大10番と単純に比較すると、身体能力の面だけを見れば、木村は見劣りするかもしれない。
 しかしそれを補ってあまりあるのが、判断力とコントロールだ。センターからスナップを受け、ポケットの中で冷静にフリーのレシーバーを探し、正確にヒットさせる一連の動作は過去の名選手と比べても遜色がない。クラッシュボウルでは、3Q終盤に負傷退場するまで、 試投35回のうち31回成功、338ヤード獲得と抜群の安定感を見せた。
 身体能力の高いQBは、それに頼りすぎるゆえ、安易にスクランブルをしたり、強引にパスを投げてしまいがちである。それがターンオーバーに繋がることも多い。だが木村のプレーからは、そういった不安定な面が伺えない。
 ともすれば木村は迫力不足に見えるかもしれない。しかし必要とあらば黒子に徹し、チームの求めるプレーを淡々とこなす、という新しい日大QB像を打ち立てた。まさに新生日大の象徴といえる存在である。


#21 RB 金 雄一 4年 172cm 72kg 日大鶴ヶ丘
写真/土田 麻子

金 雄一(こん ゆういち)

 QBからボールを受け取り、アイシールド21を彷彿とさせる切れ味鋭いカットで、フィールドを縦横無尽に駆け抜けるのはRB金雄一。リーグ戦では59回614ヤードを走り、リーグ戦MVPを獲得。クラッシュボウルでも62ヤード独走TDランを含む、28回215ヤード獲得と大車輪の活躍を見せた。
 日大ショットガンと言えばどうしても、QBとWRに注目が集まりがちだが、守備システムの進化した現代では、ショットガンといえどもランプレーでのボールコントロールは必須である。安定したランプレーがあるからこそ、パスアタックが活きてくる。
 甲子園で激突するのは、守備システムに定評のある関学。能力の高いWRを揃える日大だが、厳しい包囲網にさらされる可能性が非常に高い。仮にそうした状況に追い込まれても、RB金のランプレーさえコンスタントに出すことができれば、勝機を見出すことができる。今季の日大が甲子園を制覇できるかどうか。その生命線を握っているのはまぎれもなく金だ。

#22 WR 松林 大樹 4年 177cm 79kg 日大三
写真/土田 麻子

松林 大樹(まつばやし ひろき)

 QBのエースナンバーが10番なら、日大のWRのエースナンバーは22番。今季の日大の中で最も層が厚いユニットがWR。その中で、エースナンバー22番を背負うのがWR松林大樹だ。
 日大三高時代から天才と呼ばれ、大学入学後も着実に成長を続けていた松林だが、昨季は負傷のため満足するプレーができなかった。しかし負傷が癒えた今季はリーグ戦から大活躍。 27回442ヤード獲得と、個人記録ではリーグ6位タイだが、チーム内の獲得ヤード数はダントツで1位。変幻自在の走りに加え、どんな体勢からでもボールをキャッチするそのプレーは、日大のフリールートパス攻撃の正統な継承者と言えるだろう。
 甲子園ボウルでは日大WRと関学DBのマッチアップに注目が集まる。日大WRが関学DB陣の厳しい包囲網に捕えられたままでは勝利は見えてこない。逆にWRがその包囲網を突破する機会が増えるほど日大の勝利が近づく。だからこそエースの松林に敗北は許されないのだ。

#92 DE 鈴木 修平(主将) 4年 182cm 105kg  日大桜丘
写真/土田 麻子

鈴木 修平(すずき しゅうへい)

 「(法政大に)勝った瞬間は確かにうれしかった。でもすぐに関学のことが頭をよぎった」。クラッシュボウルを制覇し、念願の甲子園ボウル出場を決めた直後、主将・鈴木修平は正面を見据えてこう語った。鈴木の中に関東制覇に浮かれた気分は全く見受けられない。
 今季の鈴木は、選手としてクラッシュボウルMVPを獲得するなど大活躍を見せたが、それ以上に主将としての取り組みを評価したい。
 鈴木は「(チームをまとめるために)なにか特別なことをしたわけではない」と語る。ただし練習中のハリーセット、ハリーバックなど、最も基本的なことをチームに徹底させてきた。「そうした取り組みは確かに小さいことかもしれないけれど、そうしたことの積み重ねがチームとしての強さにつながる」と鈴木。この取り組みが関東制覇というカタチで1つの結果を出した。
 しかし日本一を狙う日大には「関学」という最後の大きな壁が行く手を阻んでいる。今春のオープン戦で関学から勝利を収めている日大だが、「(法政大に勝ったことで)これから関学のスカウティングができるのがうれしい」と鈴木が語るように、選手は関学との対戦を目標としてきた。鈴木が主将として一年かけて作り上げたチームの真価が、甲子園ボウルという大舞台で披露される時が来た。  

#90 DT 小宮啓太 2年 187cm 120kg 日大三
写真/土田 麻子

小宮 啓太(こみや けいた)

 若干19歳ながらすでに日本フットボール界を代表する選手へと成長したDT小宮啓太。7月に行われたW杯では惜しくも最終選考で落選したものの、どの試合でも187cm、120kgの恵まれた体格を活かし、相手チームのOLをかいくぐり、QBに激しいプレッシャーを与えている。
 甲子園ボウルでは、関学史上最高と評されるQB三原をいかにして封じ込めるかが重要となる。俊足にて強肩の三原に対して小宮をはじめとしたDLが積極的にラッシュをかけることで、QBサックなどのロスタックルにも繋がる。またサックに至らずとも、パスのコントロールを脅かすことでインターセプトを誘発することができる。
 関東とはタイプの異なる関西の重量OL陣の壁を突破するのは困難だ。しかし、「蒼い壁」を破壊することが、フィールドの破壊王・小宮に課せられた使命なのだ。

#8 LB 長島 啓延 3年 174cm 93kg 日大三
写真/土田 麻子

長島 啓延(ながしま ひろのぶ)

 今季の日大守備は強力DLばかりに注目が集まりがちだが、甲子園ボウルでは日大LBの動きに注目して欲しい。ランプレーひとつとっても、カウンターやドローなど決して単純なプレーを出してこない関学攻撃。さらに絶妙のタイミングで繰り出されるスペシャルプレー。こうした複雑なプレーに対応するためには、やはりLBの動きがキーポイントとなる。
 そのLB陣の中心選手となるのが、背番号8の長島啓延だ。長島は日大三高時代からLBとして活躍し、大学入学後も1年時から常時試合に出場、その豊富な試合経験から導きだされるプレーリードには定評がある。
 もちろんMLBとしてQBの正面に位置する長島がプレーリードを誤れば、関学にロングゲインを許す結果となる。しかし長島がプレーリードを的確に行えば、抜群の身体能力を活かしてボールキャリアーにタックルを浴びせ、前進を妨げることができる。

記事:早坂茂

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