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QB#17近藤濯(2年)
近藤濯(あろう)は、ここに到るまで、2年生ながらチームの勝利に大いに貢献した。特に注目すべきは、標的めがけて迷わず投げ込む矢(アロー)のような鋭いパスだ。

「1番手QBの座を奪ってオフェンス陣を引っ張りたい」。春のプレシーズンマッチで、近藤はこのように胸の内を語った。しかし秋季リーグ戦は、第5節の慶應大戦まで4年生QB#16寺村が司令塔を担った。
6節目の早稲田戦で近藤にチャンスが訪れる。ここまでスターターを務めてきた寺村が不調のため、青木監督が近藤を送り出した。すると近藤は、24本中19本のパス成功、217ヤードを獲得、TDパス3本と、この起用に応えてみせた。
2週間後の中央大戦ではこの活躍が評価され、スターターQBとして出場を果たす。この日も得意とするパスで積極的に攻めてチームの勝利に貢献し、リーグ優勝を決めた。
迎えたあずまボウル。法政大は2人のQBを使い分ける戦術をとり、近藤は主にパサーとして出場した。すると関東一の強豪・日本大を相手に、近藤は18本中12本のパスを成功させ144ヤードを獲得。見事采配が的中した法政大は、近藤の活躍もあって関東王者に返り咲いたのだった。

目標であった1番手QBに一歩近づいたことは確かだ。しかし「QBの一番手で出たという意識はなく、自分の役割に徹することだけ考えていた」と、近藤。チーム内で“パサー”としての地位を築いた。しかしランプレーやオプションプレーでは、まだまだ先輩の寺村にはかなわない。だからこそ寺村と切磋琢磨し、さらに磨きのかかったプレーでオフェンス陣を引っ張っていく心構えだ。

近藤が初めての甲子園ボウルに挑む。今まで経験したことのない大舞台でも、思い切りの良いパスプレーで、チームを大学日本一に導いてくれるはずだ。

RB#24笹尾郁弥(3年)
時に力強く相手を跳ね除け、時にしなやかに敵の合間をかいくぐり、法政大のランプレーを支える。それが笹尾だ。

40ヤードを4秒63で駆け抜ける俊足と、高いアジリティで相手ディフェンスを翻弄するカットバック。そして自分よりもはるかに大きい相手に対しても負けることない強靭な肉体。RBに必要な要素をすべて兼ね備える彼には、入学当初から高い期待がかけられていた。

しかしケガの影響もあり、昨年までは満足に試合出場することもできなかった。そんな笹尾が今季終盤になり、いよいよその実力を如何なく発揮する。

まずは第5節の慶應大戦。第4Q残り5分で10点ビハインド、リーグ連勝記録が途絶えてしまうのでは、という雰囲気が漂う中、笹尾が残り3ヤードを走り抜けTD。これで勢いづいた法政大はFGで同点に追いつき、タイブレークの末、慶應大を撃破。
中央大戦でも「速さ」と「強さ」を存分に見せつける活躍で、全勝同士の対決での勝利に大きく貢献した。

あずまボウルでもその活躍は光る。強力な日本大ディフェンス陣を相手に、合計8回54ヤードを記録。第3Qには、残り1ヤードを気持ちで押し込み相手を突き放すTDを決め、関東代表返り咲きを目指したトマホークスの勝利に大きく貢献した。

甲子園ボウルの相手は関学大。強力なディフェンス陣が待ち構えている。「甲子園ボウルは未知の世界」と語る笹尾だが、彼は大事な試合で、そして大事な場面で必ず周囲の期待に応えてきた。
笹尾が“未知の世界”で、いかに法政大ランプレーを盛り立てることができるか。そこに悲願の大学日本一が達成できるか懸かっている。

WR#11松永翔太(4年)
昨季のスターターの多くが4年生だった法政大オフェンス陣は大きく入れ替わった。しかし、スターター喪失のなかったポジションが一つだけある。それがWRである。

その中でも中心選手が、1年の時から試合に出場している松永。小柄ながら今季はナンバーワンターゲットとして、東日本制覇に大きく貢献した。フィールドにいるだけで何か起こると期待ができ、相手には脅威となる選手である。

なんと言っても一番の持ち味は、スピードと華麗なカットバック。そのため夏合宿ではランアフターキャッチにさらなる磨きをかけてきた。また、相手の意表を突くリバースプレーなどのランプレーや、リターナーとしても活躍し、幅広くオフェンスに関わっている。

松永は、昨季のあずまボウルで悔やんでも悔やみきれない思いを経験した。4Qのキックオフリターンの際に、タックルを受けボールをファンブル。これにより攻撃権が日本大に移り、試合を決定づけるTDを奪われてしまったのだ。
試合後には「本当に自分のせい。4年生にすみませんとしか言えない」と、言葉を詰まらせた。
この時の経験から、今季のあずまボウル前のミーティングで、松永は自分を戒める意味も込めて、「ファンブルは一生後悔する」とチームメイトに伝えた。

甲子園ボウルは1年の時以来の2度目となる。だが前回は敗れたため、松永にとって今年が学生日本一になるラストチャンス。
長いトマホークス人生を笑顔で飾るため、いま光輝く“ナンバー11”が聖地・甲子園に解き放たれる。

DL#44蔀啓介(4年)
法政大トマホークスの主将を務める蔀(しとみ)啓介。蔀は、自分自身の今シーズンを振り返り一番成長した部分について「試合に臨む方法の変化」をあげる。

彼は、下級生の時から試合に出ていたこともあり、先輩の後ろ姿を誰よりも多く見てきた。「自分が見てきた先輩たちは試合に行く前、まるで戦争をしに行くような雰囲気だった」。蔀はこう振り返る。常にチームの伝統を重んじるトマホークスが試合に臨むベストの方法だったのだろう。
しかし同級生以下のチームメイトは、決して同じではなかった。試合前はリラックスして、集中しなければならない時に集中するようにした。先輩がいなくなった今季、雰囲気の違いを感じた蔀は、試合に臨む方法を変更した。「自分たちの代のやり方が性に合っている」と、蔀は自信を持って答えた。

蔀は今季、リーグ3位の4QBサックを記録し、このうち2つを記録したのは強豪・早稲田との一戦。試合は4Q途中まで早稲田にリードを許す展開だったが、蔀のQBサックが転機となり逆転に成功した。ここ一番での集中力が発揮された瞬間だ。

関東学生リーグMVPにも輝いた。受賞について、蔀はチームメイトへの感謝の言葉を口にした。「自分を支えてくれた全ての人たちのおかげ。自分が取った賞ではなく、自分が代表して取っただけ」。いつでもチームのことを第一に考える蔀らしいコメントだ。

彼の考えるフットボールのあり方は、全員でフットボールをすること。今年のチームスローガンは『ONE~勝~』。一人ひとりがチームのために頑張るという主体性のONE、チームが一つになる協調性のONE、そして学生日本一のONEと、3つのONEの意味が込められている。
トマホークスが一つになる時、それは6年ぶりの日本一になるときだ。

LB#57田中喜貴(3年)
昨年、田中は2年生ながら法政大の中心選手としてリーグを戦い抜いたが、あずまボウルで日本大に敗れ、甲子園ボウルへ進むことはできなかった。共に戦い、慕った4年生を男にできなかったと、悔し涙を流してシーズンを終えた。

そして迎えた今季、田中は一段と成長し法政大のディフェンス陣を牽引する存在となっていた。試合に出場するだけでなく、3年生ながらディフェンスリーダーを任され、リーグ戦ではインターセプト数1位という記録も残し、インターセプトリターンTDを決めるなど、数々の試合で相手の勢いを止め、法政大にモメンタムを引き寄せてきた。
田中は、「仲間だけでなく応援してくれる人たちのためにも必ず勝ちたい」と話し、トマホークスを応援してくれる人達への感謝を忘れることはない。

リーグ戦全勝で迎えたあずまボウルは、再び日本大とぶつかることとなった。2Q、田中は日本大のパスプレーを察知して、相手の作戦の裏をかいた即座の判断でインターセプトを決め、ここでも存在感を見せつけ大会MVPに輝いた。瞬時の判断で相手の作戦やパスを止め、プレッシャーを与える田中のプレーは法政大の大きな武器となっている。
試合後に田中は、「このMVPはトマホークスのディフェンス全員で獲ったもの」と語り、より一層頼もしくなったリーダーの風格がそこにはあった。

今年田中がつける#57は、昨年主将であった鵜沼(現;パナソニックインパルス)がつけていた背番号。伝統の背番号を引き継ぐことで、日本一になれなかった多くの人たちの気持ちを背負い、応えることを決めた。今年こそ4年生を男にするため日本一へ突き進む。

DB#1佐藤裕司(4年)
強豪揃いだったBブロックのリーグ戦、宿敵日本大との勝負となったあずまボウル、関東代表校決定戦においてディフェンス陣の踏ん張りが、勝敗を決める大きな起点となった場面が数多くあった。
そのディフェンス陣の中でも“最後の砦”とされるのがDB。守備ポジションにおいて重要な深い知識力、冷静な判断力、高度な身体能力、これらすべてが求められる。そのDBを4年生としてリードしてきたのが、キレのあるプレーと明晰な頭脳を兼ね備えた佐藤だ。

これまでの試合でも、冷静な判断力とその素早い動きで強豪校自慢のWRを見事に抑え、試合の流れを変えるキーマンとなった。
「1対1での勝負で負けないスピード力が自分の持ち味」と佐藤。その言葉通り、リーグ戦でのパスディフェンス数は、リーグトップの成績を残した。

専修大戦では1Qを互いにスコアレスで終わり、モメンタムを掴むことができなかった。しかし、佐藤が2Qにインターセプトを決めると流れが一変。チームの士気が高まり、相手に主導権を握らせることなく快勝した。

さらに佐藤は、均衡した戦いとなったあずまボウルの日本大戦でも周囲の期待に応えてみせた。
試合終了間際、1点を追う日本大が最後の望みを託してロングパスを仕掛けた。パスが通されれば甲子園への道が断たれるという緊迫した場面にもかかわらず、佐藤はいつも通りのプレーで冷静に、かつ素早く相手のパスコースへと走り込み、勝利を決定づけるインターセプトを決めた。

甲子園ボウルで戦う関学大は、様々な戦術を駆使した頭脳プレーを得意とする。その得意な攻撃をさせないためには、DB陣が相手のプレーを先読みし、どれだけ相手の動きを止められるかが鍵となる。
法政大の誇る最強DB佐藤と、関学大のWR陣との頭脳戦に注目してみてはいかがだろうか。

記事;スポーツ法政新聞会
編集;編集;畠中隆好/OfficeNEAR(甲子園ボウルPJT)
写真;スポーツ法政新聞会
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