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立命大RB松森(箕面自由学園) |
例年にない接戦が予想される今年の甲子園ボウル。どのような試合展開になるか。また、立命大サイドでキーとなる選手は誰か。立命大OBで昨年は主将を務めた岸野さんと関大・磯和監督に戦前予想を聞いてみた。
関大・磯和監督は「法政大は個人能力の高い選手が揃っている。ただ、試合巧者ではなかった」と春の定期戦で法政大と対戦した時の印象を話す。それらを踏まえ、「若干、立命大が有利」と予想。勝敗の行方は立命大のオフェンスとDLが鍵を握るという。毎年のように安定したDLを擁する立命大だけに、「法政大が大量得点するのは無理」。また、2003年のQB高田、WR冷水、昨年の木下、長谷川のWRコンビのような突出したスター選手がいないのが今季の立命大オフェンス。このオフェンスが組織的にかみ合って点を取れなければ僅差にもつれ込むと分析する。
一方、岸野さんは「第60回という記念すべき試合に立命の名を刻んでほしい」と母校にエールを送るものの、試合展開は意外にも「法政大有利」と予想する。その理由として、「現役の選手は負けるという経験をしておらず、悔しい思いも知らない。逆に、法政大は(甲子園では)負け続けているという悔しさがある分、勢いがあるのでは」と話す。また、法政大のスピードを活かした攻撃システムにも言及。「関西ではプレー展開的にスピードで押してくるチームはない。(ディフェンスが)あのスピードに対応できるかが鍵になる」と指摘する。
4年連続6度目の甲子園ボウル出場を果たし、過去5度の出場で全て優勝し学生日本一に輝き続けている立命大だが、「新チームが発足した時は本当に未熟だった」と古橋ヘッドコーチが話すように立命にとっては厳しいシーズンだった。春は学生相手にこそ負けはしなかったが、横浜ボウルで社会人のアサヒビールに完敗。秋季リーグの開幕戦では格下であるはずの同志社大に苦戦すると、関大戦ではあわや敗北という試合内容だった。昨年までのオールスターを集めたようなチームとは対照的な今シーズンだった。 |