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厳しい試合になると思っている」と立命大・古橋ヘッドコーチが話すように、今年の甲子園ボウルは接戦模様が予想される。キックオフまで残りわずか。本番直前の立命大に迫った。
主力級の選手に怪我人が続出している立命大オフェンス。特に、攻撃の要であるQBはエース池野(立命館宇治)の出場が絶望的な状況。そこで、スターターは渋井(日大三高)が務めそうだが、古橋ヘッドコーチは木下雅斗(立命館宇治)の出場も示唆。「計算が立つQB」と太鼓判を押す。この木下はリーグでは1試合しか出場しておらず、まだ底を見せていない。関学戦で隠し玉的に出場し、活躍したRB松森(箕面自由学園)のように大一番でブレイクする可能性は十分にある。
オフェンスの主力の中で怪我もなくフレッシュなのがRB佃(立命館宇治)。「ランが出ないと厳しい。2、3ヤードを確実にゲインしたい」とチームプレーを重視しつつも、「甲子園ボウルは全国から注目される舞台。チャンスがあればビッグプレーを狙いたい」と一発を匂わせた。また、試合に出ることができない池野とは立命館宇治中から10年間プレーしてきた佃。勝ってライスボウルに進めば、池野とプレーできる可能性があるため「ここは絶対に勝つ」と相棒のために勝利を誓った。
そして、NFLヨーロッパのトライアウトに合格したWR大滝も注目選手の一人だ。フットボウルを始めたのが大学2年からと経験こそ浅いが、190センチ、93キロの巨体ながら40ヤード走4秒59の俊足を持つアスリート。リーグ戦では23回捕球して、409ヤード(平均は17.8ヤード)獲得し、2TDを決めるなど安定した成績を残している。怪我しているが、「本番には間に合う」(古橋ヘッドコーチ)という。本人も「(甲子園では)今までやってきたこと以上のプレーを見せたい」と意気込んでいる。
一方、ディフェンスは怪我人もなく順調な様子。DB三宅は「WRの組織力が怖い」と法政大オフェンスについて言及。中でも戸倉(駒場学園)に関して「捕球後の加速力が凄い」と警戒した。ただ、「ロングパスは通させない」と自信も覗かせる。この秋、DB陣は立命大ОBで今年のNFLヨーロッパのトライアウトに合格したWR木下、長谷川を相手に練習を積んできた。偉大な先輩と対峙したことがこの自信につながってるのかもしれない。
古橋ヘッドコーチは「我々は伝統校ではない。未だ甲子園では負けなしだとか、4連覇だとかは意識していない。自分達の力を出し切ることだけを考えている」とキッパリ。
学生フットボウル界は「西高東低」と呼ばれるようになって久しい。法政大がそのレッテルを打ち破るか。今年も立命大が最強の座に居座るのか。明日、それは明らかになる。
UNN関西学生報道連盟
関西11大学の学生新聞から成る報道サークル。 学生が主催するイベントや大学スポーツなど、関西の大学生が関わることを取材し、報道している。
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