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1000ヤードラッシャー慶応大#25岩田 撮影: WEB編集部
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慶応義塾大学ユニコーンズが明治大学グリフィンズを14−7の僅差で破り、7戦全勝で13年ぶり5度目のブロック優勝と、2年連続のクラッシュボウル出場を決めた。
また慶応RB岩田は、慶応で初めての1000ヤードラッシャーとなった。
まず試合の主導権を握ったのは明治だった。
第1Q、慶応陣内36ヤードから第2シリーズの攻撃をはじめた明治は、7分22秒にRB米山が29ヤードを走り先制TD。
第2Q、4thダウンギャンブルを成功させながら、明治はQB高原のキープや、RB米山のランプレーでゴール前2ヤードまで攻め込むが、慶応ディフェンスに前進を阻まれる。
4thダウンギャンブルを敢行するものの、ピッチしたボールをファンブル。明治にとっては、貴重な追加点のチャンスを逸した。試合後、明治・塚原監督が「ゲームの流れが慶応にいってしまったプレーのひとつ」といったシーンだ。
このプレーの後、慶応はRB岩田のランプレーを中心したオフェンスを展開。パントのボールが明治の選手に当たり、攻撃権を継続するラッキーもあって、第2Q9分46秒にRB岩田が4ヤードを走りTD。7−7として同点に持ち込んだ。
後半、両チームともオフェンスの決め手を欠き、パントの応酬となる。
特に明治はパンター小薗が絶妙なパントをみせ、慶応陣内のゴール前までボールを運ぶ。だが慶応は、RB岩田がゴール前1ヤードから75ヤードを独走。一気に敵陣25ヤード付近まで持ち込む。
明治ディフェンス陣も踏ん張り、4thダウンに。ここで慶応は、37ヤードのFGを狙うとみせて、ホルダー山本が、スナップと同時に左サイドを走りだしたチーム一俊足のK山中へパスを投げるスペシャルプレーでTDを奪い、均衡していた試合で1TDリードする。
「クラッシュボウルにとっておきたかったプレー。まさか使うとは。ベンチからサインが出て、確認したくらいですから。でも本当に自信のあるプレー」と得意満面でしてやったりのK山中。
やられた明治・塚原監督は「ベンチも選手もノーマークだった」と頭を抱える。
その後も両チームともパントの応酬となり、タイムアップ。
明治・塚原監督は「岩田君のフィジカルな部分は予想以上だった。慶応とは力的に五分だと思っていた。前半出ていたオープンのランプレーが後半アジャストされてきた。慶応の選手はフットボールを良く知っている」と敗因を振り返る。
「明治は強かった。オフェンスはパスを成功させたかったが、明治のDLが強く、思うようにはいかなかった。これまで僅差でものしてきた試合を経験しているだけに、落ち着いてプレーできた」と慶応・沢柳ヘッドコーチは分析する。
この試合では158ヤードをランプレーで獲得したRB岩田は「1000ヤードラッシュは結果としてついてきた。オフェンスラインが一番自信のあるプレーでブロックしてくれたお陰。でも今日のような試合をしていては法政に勝てない」と次の試合を睨む。
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