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甲子園ボウル 2006/12/17 13:00 Kick off
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2006.12.18

<甲子園ボウル ゲームリポート>
法政が激闘を制し初の大学王座連覇達成!

 5年ぶりの対戦カードとなった第61回甲子園ボウルは、法政大学トマホークスが関西学院大学ファイターズを45−43で破り、2年連続5度目の甲子園ボウル制覇を達成した。

主将4年生DT#90伊倉と4年生RB#29丸田
撮影:スポーツ法政

 試合は法政のレシーブでスタート。法政が最初に選択したプレーはショットガン隊形からのオプションプレー。
 ピッチを受けたRB丸田が関学ディフェンスをかわし、フィールドを独走。
 そのままエンドゾーンまで駆け抜け先制TDを奪う。
 法政オフェンスの勢いは収まらず、続くシリーズではゾーンカバー主体の関学ディフェンスに対し、QB菅原のキープを軸に要所でWR戸倉、栗原へのミドルパスを織り交ぜて前進。
 最後はQB菅原からWR本間へのプレーアクションパスが成功、法政が追加点を挙げる。

4年生RB#29丸田
撮影:スポーツ法政

 これ以上点差を広げられたくない関学。落ち着きを取り戻したQB三原のパスが冴え、エンドゾーン目前まで攻め込む。
 このシリーズでは4thダウンギャンブルが失敗し、TDにはつなげられないものの、続くシリーズでQB三原からボールを受けたWR榊原がWR岸へのパスを決めるスペシャルプレーで待望のTDを挙げる。
 しかし法政は次のキックオフでボールをキャッチしたRB丸田が94ヤードを走りきりTD。試合のペースを関学に譲らない。

 2Qに入ると、関学ディフェンスが徐々にアジャスト、法政オフェンスがスムーズに進まなくなる。
 パスラッシュも激しさが増し、法政QB菅原へのプレッシャーがかかり始める。さらに関学はオフェンスでも本来の調子を取り戻し、QB三原パスで連続ダウン更新すると、エンドゾーン9ヤード前でQB三原が、QBスニークのフェイクからTE韓へのパスを決め法政に食らいつく。

3年生QB#4菅原 撮影:スポーツ法政

 しかし法政オフェンスの沈黙は長く続かない。続くシリーズではQB菅原が巧みに関学のパスラッシュをかわしパスを決め、最後は自身の足でエンドゾーンに到達してTDラン。また関学のファンブルでターンオーバーを奪うと、WR戸倉へのホットラインが炸裂し、追加点となるTDパスが決まる。

 これ以上引き離されたくない関学もここで意地を見せる。QB三原のキープを多用して法政ディフェンス陣を切り裂くと、その三原が法政陣内25ヤード地点からフィールド中央を走りエンドゾーンへ。三原は大きくガッツポーズを見せる。

3年生QB#9三原 撮影:入江敦央/UNN

 前半を終えてスコアは35−21と法政のリード。だがアジャスト能力に長ける関学は後半、さらに息を吹き返した。
 オフェンスでは前半から効果的にゲインできていたQB三原のキープを軸にRB稲毛、古谷のグラウンドアタックに活路を見出す。
 後半最初のシリーズでは三原のキープに法政ディフェンスが対応できず着実に前進。最後はRB水口がエンドゾーンに飛び込み反撃の狼煙を上げる。
 ディフェンスでも要所のパスラッシュも効果的になり、LB佐藤らが法政オフェンスラインを破り始め、試合のペースは関学に傾き始める。
 QB三原のキープを警戒する法政を逆手に取ったプレーアクションパスでロングゲインすると、今度はショットガンからRB河原が力強い走りで前進を続ける。
 法政陣内36ヤード地点まで進んだ関学だが、FGトライの直前に甲子園に雷鳴が轟く。連盟規定により、落雷事故防止のためゲームが30分間の中断をはさむ。

 中断期間をあけた最初のプレーで36ヤード地点からFGトライを選択。しかしK大西のキックはポールからそれ、失敗に終わる。
 この雷による中断は法政に有利に働く結果となった。

 再開後は、法政ディフェンスも粘りをとり戻し、得点に動きがないまま時間が過ぎてゆく。
 均衡を破ったのは法政WR栗原。4Q11分31秒、WR栗原はQB菅原の投じたパスを関学ディフェンスの厳しいカバーを受けながらもエンドゾーンでキャッチ、待望の追加点を挙げる。
 しかし関学の粘りも終わらない。QB三原が、投げてはWR万代、榊原にパスをヒット、自身の足でも果敢にゲインを奪う。
 QB三原のプレーでエンドゾーン1ヤード前まで攻め込んだ関学は、ここでも三原のランプレーが決まりTDを奪う。

4年生LB#53柏木 撮影:入江敦央/UNN

 関学を突き放すためにはどうしてもTDが欲しい法政。時間消費も考え、ここから「切り札」RB丸田のランプレーを中心に関学ディフェンスを切り崩し始める。
 だが関学もランプレーに的を絞り、的確にブリッツを入れてTDを阻止する。
 結局法政は関学陣内22ヤード地点から4thダウンでギャンブルせずFGを選択。K渓本がこれを冷静に決め、得点は45−35と10点差になる。

 追い詰められた関学は続くオフェンスで、これまで効果的だったQB三原のキープをあえて減らし、パスプレーでTDを狙う。
 QB三原のキープに警戒する法政ディフェンスは関学に翻弄される。
 最後はRB古谷がオープンを走りTD。さらにTFPでもホルダーの浅海が水原へパスを投じるスペシャルプレーで2点コンバージョンを成功。45−43とFG1本圏内で逆転できる点差まで法政を追い詰める。

4年生RB#35古谷
撮影:入江敦央/UNN

 残り時間2分24秒。関学のキックオフで試合が再開。オンサイドかノーマルのキックかと判断が分かれる場面。関学が選択したのはオンサイドキック。
 だがこのキックは法政の東が執念のキャッチ。関学に攻撃権を渡さない。
 運命の法政オフェンスシリーズ。RB丸田の2度のランで3rdダウンロングとなり、ダウン更新が難しいと思われたが、最後の最後でQB菅原がショットガンから右オープンを走りダウン更新。続くシリーズでもWR戸倉がフィールド中央を走り、ダウン更新。
 このプレーで勝利を確信した法政。最後ははニーダウンで着実に時間を消費し、勝利へのカウントダウン。
 そして時計の残り時間が0を指し示したとき、法政は創部71年目にして初の甲子園ボウル連覇を成し遂げた。


個人賞受賞選手は以下の通り。
 年間最優秀選手賞(チャックミルズ杯)  法政大学RB#29 丸田 泰裕(4年)
 甲子園ボウル最優秀選手賞  法政大学QB#4 菅原 俊(3年)
 甲子園ボウル敢闘賞  関西学院大学QB#9 三原 雄太(3年)
 NFL特別賞  法政大学QB#4 菅原 俊(3年)

早坂茂/スポーツ法政OB

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