東日本代表・早稲田大学ビッグベアーズ

破壊力あるオフェンスが光る早稲田。悲願の学生日本一を狙う。

2年ぶり5度目の甲子園ボウル出場を決めた早稲田大学ビッグベアーズ。関東大学秋季リーグ戦では苦しみながらも全勝で関東の頂点に立った。就任2年目の高岡勝監督が、創部史上初の偉業を果たすべく、甲子園ボウルへ向け臨戦態勢を整えている。

今年のオフェンス陣には破壊力がある。今季からオフェンスコーディネーターに就任した坂本コーチの下、リーグ最多となる194得点を叩き出した。好調を維持するオフェンスユニットの司令塔を務めるQB柴崎は、精度の高いパスを武器にその役目を十二分に果たしてきた。6月に大学日本代表に選出されたWRブレナン翼ら、スキルの高いレシーバー陣と盤石のパスユニットを築き、チームの勝利に大きく貢献した。

だが早稲田の強みは空中戦だけではない。関東のリーディングラッシャーに輝いたRB元山と、東日本代表校決定戦で165ヤード、2TDを奪った副将RB片岡が、関学の厚いカベを打ち破るだろう。

一方のディフェンス陣は、ビックプレーでチームに勢いをもたらす選手達が揃う。強烈なラッシュを仕掛ける主将DL斉川は、4つのQBサックと8.5回のロスタックルを奪いリーグMVPに選出。

2年前の甲子園ボウルで関学を相手に活躍を見せた副将LB中村匠が、今年も鋭いタックルで相手を仕留める。DBに目を向けると、リーグ最終戦で2つのインターセプトを奪い、完全復活の副将DB小野寺。最後の砦として安定したパスカバーを見せるDB高岡(拓)が虎視眈々とビックプレーを狙う。2年生ながら先発の座を射止めたDB大西、DB高橋らも頼もしい存在だ。

「全員が日本一のプレーヤーになる」。1年間この志を胸に鍛錬を重ね、1つ1つ勝ち星を積み重ねてきた早稲田が、甲子園ボウルへの切符を手に入れた。この大舞台でエンジのユニフォームの前に立ちはだかる相手は関学。2年前の甲子園ボウルでは全く歯が立たず、苦汁をなめさせられた相手だ。それだけに今年にかける思いは一際強い。

「甲子園ボウルで優勝してワセダの歴史を変える」と、主将斉川は意気込み十分。1934年の創部から一度もたどり着くことできなかった『頂』へ。秋以降負け知らずの早稲田が満を持して甲子園に乗り込む。

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記事;成瀬允
写真;seeways(KCFA Official Photographer)
中澤紅里、元田蒼(早稲田スポーツ新聞会)
http://wasedasports.com/
編集;畠中隆好(officeNEAR/甲子園ボウルPJT)